食品の海外販路開拓をする前に必ずチェックすべき5つのポイント
「自社の食品を海外へ販路開拓する前に必ずチェックすべき5つのポイント」について解説します。
海外進出したいと考えておられる食品製造の事業者さんに質問です。以下の5項目にあなたの商品は当てはまりますか?
① 原料の仕入元が頻繁に変わる
② 賞味期間は製造から半年未満
③ 冷凍もしくは冷蔵での販売である
④ 現在までの販売はピース単位。ケース単位での販売実績がない
⑤ 商品の名前が決まっていない
この5項目に当てはまっていたとしたら、大抵の場合、スムーズな海外販路開拓は難しいと言わざるを得ません。何故だとお思いでしょうか? 本稿ではその理由と解決策を解説します。
▼ 食品の海外販路開拓をする前に必ずチェックすべき5つのポイント
1. 遠回りしない販路開拓!食品の海外販路を探す前にやるべきこと
海外進出したいと考えておられる食品製造の事業者さんに質問です。
以下の5項目に、海外進出したいと思っているあなたの商品は当てはまりますか?
食品を海外販売したい人への5つの質問
① 原料の仕入元が頻繁に変わる
② 賞味期間は製造から半年未満
③ 冷凍もしくは冷蔵での販売である
④ 現在までの販売はピース単位。ケース単位での販売実績がない
⑤ 商品の名前が決まっていない
いかがでしょうか?
もしかしたら、全ての項目に当てはまる事業者さんもいらっしゃるかもしれません。
この5項目に当てはまっていたとしたら、大抵の場合、スムーズな海外販路開拓は難しいと言わざるを得ません。
それはなぜか? 以降より順に見ていきましょう。
① 原料の仕入元が頻繁に変わる
原料の仕入れ元が頻繁に変わるということは、輸入時の検査を頻繁に実施せねばならない可能性が大きいということです。
ロットが変わるごとに検査するのは、時間の面からも費用の面からもインポーターであれば避けたいところ。
輸出するのであれば、仕入元は一定にしておきましょう。
② 賞味期間は製造から半年未満
船で輸出する場合、日本の倉庫を出てから相手国に到着するまで、早くて1週間、遠方だと2ヵ月以上かかります。
相手国に直行する船がない場合など、積み替えの港の状況によっては、3ヵ月以上かかることもあります。
そうなると、賞味期間がどのくらいあるかは、商品選定にあたっての最重要事項のひとつです。
賞味期間が半年未満の商品は、どんなにものがよかったとしても、船での輸入を避けるのが一般的です。
空輸を検討してもらえる商品にするか、もしくは、最低でも8ヵ月~12ヵ月の賞味期間をつけられる商品にしましょう。
③ 冷凍もしくは冷蔵での販売である
海上輸送の場合、コンテナの中に商品を積載して輸出します。
常温貨物であれば、自社商品だけでコンテナを満載にしなくても、他社商品と混載して輸出する術がありますが、冷蔵・冷凍については、他社商品と混載ができない場合がほとんどです。
相手国によっては一部、混載サービスもありますが、ほとんどの場合は定期的に実施されているサービスではありません。
ゆえに、冷蔵・冷凍商品を輸出したいと思った場合は、混載ができないことを前提に輸出計画を立てる必要があります。
④ 現在までの販売はピース単位で、ケース単位での販売実績がない
国内販売の場合は、包装の形態がまちまちでも出荷する方法があります。
だからこそ、決まった箱が無い状態の、ピース単位での販売でもなんとかなってしまいます。
しかし、海外輸出となれば、輸送中に破損しない梱包をしておくことはマストです。
更に、包材がまちまちだと通関で手間取る可能性も大きいので、決められた包材で梱包し、ケース単位で出荷するような準備が必要です。
⑤ 商品の名前が決まっていない
中身がよければ名前なんてどうでもいいと思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、市場に数ある競合の中から自分たちの商品を覚えてもらい、輸入の検討を進めてもらうために、名前は軽視すべきではありません。
似たような商品がふたつあって、片方はブランド名や商品名がついており、もう片方には名前がなかったという場合、普通はきちんと名前があるほうを選びます。
そして、海外向けの商品名は、今から決めるのであれば、覚えやすい・発音しやすいものにすることをおすすめします。
なお、OEM(=Original Equipment Manufacturing(Manufacturer)/ 委託を受けて他社のオリジナル製品を生産すること)を受けている会社についても最低限、自分たちの売りになる商品の名前は決めておいたほうがスムーズだと感じるシーンは多いです。
「この商品の名前はこれ!」というものを、あらかじめ決めておきましょう。
2. 海外への食品販路開拓の前にやっておくべきこと
食品専門の海外進出アドバイザーを名乗っていると、海外進出に関心がある日本国内の事業者様から頻繁にお問い合わせをいただきます。
・いいフォワーダーを紹介してほしい
・輸出先の国の法律や規制を知りたい
・日本に関心があるバイヤーを紹介してほしい
・輸出先の国のインフルエンサーとコンタクトしたい
こういった内容をご質問いただくことが多いのですが、コンタクトいただく10社に9社は、具体的な販路開拓以前にやっておくべきことができていません。
海外への食品販路開拓の前に5つのポイントをクリアにしておく
海外への食品販路開拓の前にやっておくべきこと。それは前項にて解説した5つのポイントをクリアにしておくことです。
もちろん5つのポイントはあくまでも一例であって、他にも、実際の販路開拓前に準備しておいたほうがスムーズに輸出先が見つかると思われるポイントは、いくつもあります。
商品特性によっても変わってきますので、どの部分が不足しているのか、何を準備しなければならないのか、海外進出のために知っておきたいと思われましたら、バイヤーの現場をわかっている人間に一度ご相談いただいたほうが、その後の海外とのコンタクトをスムーズに進められると思います。
海外バイヤーに「これなら輸入できそう」と思われる商品づくりを
海外バイヤーは、常にスムーズに輸入できる商品を探しています。
まずはバイヤーの気持ちになって、どういった商品であれば輸入したいと思ってもらえるかじっくり考えること、そしてその考えに沿った商品を準備して、バイヤーにオファーすることをおすすめします。
「急がば回れ」、海外向けの商品開発にもこのことわざが活きてきます。
海外に進出したいのであれば、まずは、海外バイヤーに「これなら輸入できそう」と思われる商品づくりを心がけてください。
自社の「売り」を明確にして、海外バイヤーの気持ちになりきる
ちなみに、「なんでもできます」では、興味を持ってもらえません。
大きなスーパーに行って、たくさんありすぎて、どれを買えばいいかわからなくなり、結局何も買わずに帰ってきた。
こんな経験が、どなたにもあると思います。
「なんでもできます」では、複数生産者から仕入れをしているラインナップ豊富な商社に勝てません。
直接海外と取引したいのであれば、まずはあなたの会社の「売り」を明確にしましょう。
競合は日本国内だけでなく、世界中に存在します。
世界中の競合商品の中から、バイヤーにあなたの商品を輸入したいと言ってもらうために、まずはバイヤーの気持ちになりきってみましょう。
3. 食品の海外販路開拓ならファルールにお任せください
25年の経験をもつ、貿易と食品ビジネスのスペシャリスト!
「…そうはいっても、既存の商品のどこを変えればバイヤーに乗り気になってもらえるのか、わからない」。
そのような方も多いと思います。
弊社ファルールは貿易と食品ビジネスのスペシャリストです。20年以上にわたって、通算500品の商品開発、海外300社以上の工場訪問経験を持っております。
食品の輸入・輸出に関心がある日本および海外の事業者様に対して、現場と密接に結びついた新規事業立ち上げや商品開発、販路開拓に関するサポートをいたします。
自社だけでは心もとない、海外取引経験が豊富な専門家の意見がほしいという場合は、お気軽にファルールまでご相談ください。
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