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外資規制緩和が目前!? 「フィリピン小売業進出」に必ず役立つ「フランチャイズ費用」まとめ

掲載日:2018年03月02日

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フィリピン小売業への外資規制の緩和が現実のものになりつつあります。本稿では、フィリピン小売業への進出の参考資料として、フィリピン国内でフランチャイズ展開を行っている有名小売業者を中心に、フランチャイズ費用や初期費用、さらにはフランチャイズ・パッケージ内容などをまとめました。

小売業に関して言えば、フィリピンではこれまで払込資本金額で250万米ドル以上を出資することによってのみ、外国資本100%での運営が可能でした。

しかし、2017年11月に発布された8分野における外資規制緩和によって、ネガティブリストが変更された場合、20万ドルで外資100%経営が可能になるのです。

フィリピンにおける小売業での進出をお考えの方に必見のコンテンツとなっております!

Photo by Brian Evans on Flickr

1. ネガティブリストが変更されると20万ドルで外資100%経営が可能に

8分野において外資規制緩和を目指すフィリピン政府

2018年2月22日、World Buisness紙は、国家経済開発庁(NEDA)のエルネスト・ペルニア長官が外資規制(外資規制分野を定めた外国投資ネガティブリスト[FINL])を大幅に緩和するための修正案に署名したと報じました。

これによって、小売分野に関しても、外資企業が参入する場合の払込資本金の最低金額が、現行の250万ドル(約2億8500万円)から、20万ドル(約2150万円)に引き下げられる見通し。また同氏は、まだ仮日程ではあるが2018年3月6日に大統領が本改定に調印する予定としています。

2017年11月21日付で発布された大統領通達2017年第16号では、下記8分野において外資規制緩和を目指すとしています。

1. 海外向けを含む民間の人材紹介
2. 外国人の参加が公共の利益となる特定分野の専門職
3. 国内資金を使う公共施設建設・改修の契約
4. 送配電、上下水道システムなど公益事業を除く公共サービス
5. 小売りを除くコメとトウモロコシの栽培、生産、加工、取引
6. 高等教育機関の教師
7. 小売業
8. 国内市場向け事業


小売業に関して言えば、フィリピンではこれまで払込資本金額で250万米ドル以上を出資することによってのみ、外国資本100%での運営が可能でした。しかし、上記の条件でネガティブリストが変更された場合は20万ドルで外資100%経営が可能になる可能性があります。

そこで今回は、フィリピン国内でフランチャイズ展開を行っている有名小売業者を中心に、フランチャイズ費用や初期費用やフランチャイズ・パッケージ内容などに触れつつ、フィリピン小売業への進出の参考資料としてまとめました。

分野としては小売フランチャイズの代表であるドラッグストアとコンビニ、また店舗数の多い送金サービスなどを取り上げています。最もフランチャイズ数が多いと思われる飲食業に関しては、次回以降の掲載といたしますので、どうぞご期待ください。

2. 「ドラッグストア」のケース

■ジェネリクス・ファーマシー

1949年にドイツで誕生した薬局チェーン。1983年から低価格・低マージン比率での薬品の卸売を展開。フィリピンには2001年に進出し、フランチャイズは2007年から開始しています。2016年にはロビンソン・リテイル・ホールディングスが株式51%を獲得し、2017年には国内小売店1900店舗にまで成長しています。

□初期費用

●小売店フランチャイズ費: 60万~80万ペソ
 ○ 宣伝広告費 売上の1%
 ○ 売上の1%
● 平均回収期間:2~3年
● 契約更新、3年毎

□フランチャイズ・パッケージに含まれるもの(一部)

●各種トレーニング・教育(販売員への3ヶ月トレーニングを含む)
● 立地条件査定、マニュアル
● マーケティング、オペレーションサポート、コンサルティング 

■ジェネリカ・ドラッグストア

ジェネリカという名前ではありますが、上記のジェネリック・ファーマシーとは無関係のフィリピン系小売店フランチャイズ。2003年に首都マニラのパラニャケ市で1店舗目をオープン。その後10年で、国内350店舗まで拡大しています。

フランチャイズ費は店舗のサイズによって異なっています。

□フランチャイズ・パッケージ

● スタンダード・パッケージ 15万ペソ
● サテライト・パッケージ 5万ペソ
● スモールタウン・パッケージ 5万ペソ
● ツイン店舗パッケージ 5万ペソ
● 薬局パッケージ 10万ペソ
● ミニタウンパッケージ  3万ペソ

□フランチャイズ・パッケージに含まれるもの(一部)

○ 店舗備品、初期商品
○ コンピューターシステム、POSシステム 
…など

3. 「送金・支払い代行サービス」のケース

■バヤッド・センター(Bayad Center)

バヤッド(Bayad)とはフィリピン語で『支払い』の意。バヤッド・センターはフィリピン初の支払い代行サービスで、もともとは、コーポレート・インフォーメーション・ソリューションズ社の一部でしたが、支払部門だけ独立し、2007年からフランチャイズ展開を開始。現在はマニラ・エレクトリック社が所有しています。送金や、電気・水道、保険、インターネットなど各種支払いを代行しています。フランチャイジーは、請求書1枚に対して、5ペソ~7.5ペソの手数料を受け取る仕組みとなっています。

□初期費用

● 小売店フランチャイズ費: 35万ペソ(税抜き)/5年間
● 設備費: 約12万ペソ
● 改装費: 約15万ペソ
● キャッシュボンド: 6万ペソ
● 平均回収期間:2年
● 契約更新:5年

■エクスプレス・ペイ(ExpressPay)

エクスプレス・ペイは、請求書支払い代行、国内外送金、Eロード、旅行サービス、宅配、オンラインサービスなど多様なサービスを展開。同社全てワンストップ・ソリューションで行えるという強みを活かして、フィリピン国内に1,000店舗以上展開しています。

□フランチャイズ費

1. 15.4万ペソ 3年
2. 21万ペソ 5年
3. 30.8万ペソ 期限なし

□フランチャイズ・パッケージに含まれるもの

● 店舗のセットアップ(建設費は含まれない)
● トレーニング
● ユーザーアカウント
● 書式全て
● マーケティングサポート
● ヘルプデスク
● フランチャイズの範囲管轄保証
…など

■MLクワルタ・パダラ・エクスプレス (M Lhuillier)

1952年オープンの老舗で、既に2500店舗以上となっています。送金サービスのみならず、不動産担保融資、保険パッケージ、換金などを行っています。フランチャイズ費という形ではオファーしていないとしていますが、初期投資として9.9万ペソを支払うことになっています。会社ウェブサイトから登録し、各種手続きの後、承認されれば事業を開始でききます。形としてはフランチャイズと同様とのことです。

□初期投資パッケージに含まれるもの

● ML Walletというシステムに2.5万ペソロードされる
● タブレット
● 業務システム
● Wifiプリンター
● マーケティング資料

4. 「コンビニエンスストア」のケース

■セブンイレブン(スタンダード・パッケージ)

フィリピンに初めてセブンイレブンが進出したのは1982年のこと。その後1998年にフランチャイズ展開を開始。2016年でのデータでは、店舗数1,741店舗中(※2016年12月1995店舗/日本貿易振興機構調べ)、フランチャイズが985店舗で残りが親会社の所有となっています。パッケージには、トレーニング、マーケティング、運用サポート、設備メンテなどが含まれています。これは他のコンビニチェーンよりもかなり定価格で手厚い内容と言えます。また別途パッケージ内容は異なりますが、フランチャイズ費が半額(30万ペソ)のディスカウントプランも存在します。

□初期費用の内訳例


● フランチャイズ費: 60万ペソ
● 店舗備品: 17万ペソ
● 商品: 80万ペソ
● 建設費: 約200万ペソ
● +リース契約の内容による前払い金など+消費税12%

10店舗前後の初期投資平均コスト:3.5~5百万ペソ
10店舗前後の平均回収期間:3.5~4年間

■ファミリーマート

日本発のコンビニチェーンであるファミリーマートは1981年創業。フィリピンのファミリーマーとは日本の親会社である株式会社ファミリーマート、伊藤忠、フィリピン財閥系のアヤラランドなどによる共同ベンチャー企業です。フィリピン国内では2013年に1店舗目が首都マニラ・マカティ市に開店。日本貿易振興機構(以下ジェトロ)の調査によると、2016年度末ではファミリーマート店舗数はフィリピン国内で99店舗に拡大しています。また、2018年度中に7~800店舗まで拡大する計画。前述のセブンイレブンより初期投資額のレンジが高いものの、こちらには売上・利益に応じた成功報酬なども含まれているので、簡単には比較できません。

□初期費用

● 初期費用総額:400~800万ペソ(立地条件などによる)
 ○ 初期商品
 ○ 店舗備品・設備 など
平均回収期間:3.5~4年間

■ミニストップ

ミニストップはイオングループ系のコンビニエンスストアでこちらも日本発。2016年11月のデータによると国内外に5211店を展開しています。内訳は国内2241店・国外2770店と国外のほうが多いです。フィリピン国内では499店舗(2016年12月ジェトロ調べ)がオープンしており、フランチャイジーには、トレーニング、手厚いマーケティング、オペレーションサポートを行うとされています。立地条件などに関するコンサルティングも行っています。

□初期費用

● フランチャイズ費: 60万ペソ
 ○ 初期商品
 ○ 店舗備品・設備 など
フランチャイズ費用総額:300万ペソ~
平均回収期間:2~3年

5. 「その他の業種」のケース

■Mr.クイッキー(Mr. Quickie)

Mr.クイッキーは1981年に靴とカバンの修理店として創業し、その他では鍵・錠の作製や染めものなども行っている。現在ではルゾン地域に160店舗、その他が20店舗程度進出しています。。フランチャイジーには、修理工・店員の配置、トレーニング、開業時マーケティングサポートが提供されます。

□初期投資コスト:125万ペソ(税金込み)

● フランチャイズ費;28万ペソ
● キャッシュボンド: P2.5万ペソ
● 設備費:94.5万ペソ

6. まとめ

フランチャイザーとしてはもちろんフランチャイジーとしても商機アリ

今回は飲食業とガソリンスタンド業界を除くフランチャイズを中心に紹介しましたが、フランチャイズ費自体が思ったよりも低めであるという印象になったのではないでしょうか。

自らがフランチャイザーとしてフィリピン市場で展開をすることは勿論、フランチャイジーとしてビジネス参入することも検討できそうです。

外国資本の規制がどの範囲まで残るのかまだ正確には定かではありませんが、各サービスの初期投資費のイメージだけでもつかんでいただき、フィリピンでのビジネス展開の参考としていただければ幸いです。次回以降のコンテンツでは飲食業界、ガソリンスタンド業界のフランチャイズ情報を紹介する予定です。どうぞご期待ください!

■企画/​構成 
株式会社クリエイティブコネクションズ&コモンズ
Founder:三宅一道(ミンダナオ日本人商工会会頭)

この記事を書いた人

Ichido Miyake

三宅 一道

株式会社クリエイティブコネクションズ&コモンズ

2001年よりバンドマンから一念発起してフィリピン・ダバオ市に移住。2012年に株式会社クリエイティブコネクションズ&コモンズを設立。ミンダナオ日本人商工会議所(JCCM)・会頭も務める。

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