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【2026年最新】CIPとは?インコタームズ2020の費用・保険負担を図解でわかりやすく解説

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インコタームズ2020のCIP(Carriage and Insurance Paid To)を徹底解説。危険移転と費用負担の分岐点、CIFとの違い、CPTとの違い、保険条件の強化ポイント、使用シーンと注意点まで詳しく説明します。

国際取引の契約において、貿易条件(インコタームズ)の理解は不可欠です。中でも「CIP(Carriage and Insurance Paid To:輸送費・保険料込み条件)」は、コンテナ輸送や航空輸送など複合的な輸送手段を使う取引で広く使われる重要な条件です。しかし、費用負担と危険負担の分岐点が異なる点や、よく混同されるCIFやCPTとの違いを正確に把握していない担当者も多く見受けられます。

特に注目すべきは、2020年に改訂されたインコタームズ2020での変更点です。CIPに関しては保険条件が大幅に強化され、ICCのAクラス(オールリスクに相当)以上の保険手配が売主に義務付けられました。この変更は実務に大きな影響を与えており、旧バージョンの知識のまま取引を行うとリスクが生じる可能性があります。

本記事では、CIPの定義と基本的な仕組み、危険移転と費用負担の分岐点、CIFやCPTとの違い、インコタームズ2020での変更点、そして実際の使用シーンと注意点について、実務担当者が理解しやすい形で解説します。

この記事でわかること

  • ・CIP(Carriage and Insurance Paid To)の定義と費用・危険負担の分岐点
  • ・インコタームズ2020でのCIPの保険条件強化の内容
  • ・CIFとの違い、CPTとの違い
  • ・CIPが適した取引シーンと実務上の注意点

1. インコタームズとCIPの基本

インコタームズとは

インコタームズ(Incoterms)とは、国際商業会議所(ICC)が定める国際貿易取引条件の標準規則です。輸出者(売主)と輸入者(買主)の間で、費用負担の範囲・危険(リスク)の移転時点・通関手続きの責任者などを明確にするために使用されます。現在の最新版はインコタームズ2020です。

インコタームズ2020には11の条件があり、すべての輸送手段に使える7条件(EXW・FCA・CPT・CIP・DAP・DPU・DDP)と、海上・内水路輸送専用の4条件(FAS・FOB・CFR・CIF)に分類されます。CIPは前者の「全輸送手段対応」グループに属します。

CIPとは何か

CIPとは「Carriage and Insurance Paid To(輸送費・保険料込み条件)」の略称です。売主が、指定した仕向地まで貨物を運ぶ運送費用と、輸送中の貨物保険料の両方を負担する条件です。ただし、費用の負担は仕向地まで続く一方で、貨物に対するリスク(危険)は売主が最初の運送人に引き渡した時点で買主に移転します。

この「費用負担の範囲」と「危険移転の時点」が異なるという点がCIPの大きな特徴であり、理解する上での最重要ポイントです。費用と危険の移転時点が一致していないため、初めて触れる方には混乱を招きやすい条件でもあります。

2. CIPの危険移転と費用負担の分岐点

危険(リスク)の移転時点

CIPにおける危険の移転は、売主が指定された場所(通常は輸出地の運送人)に貨物を引き渡した時点で発生します。たとえば、日本の倉庫でフォワーダーや運送会社に貨物を引き渡した瞬間から、その後の輸送中に起きる貨物の損傷・紛失等のリスクは買主の責任となります。

これは非常に重要なポイントです。売主は仕向地までの輸送費と保険料を支払いますが、万一輸送中に事故が起きた場合、損害補償を受けるのは買主(保険の受益者)となります。売主が手配した保険から、買主が保険金を請求できる体制を整えておく必要があります。

費用負担の範囲

売主が負担する費用の範囲は、輸出地での梱包・搬出費用、輸出通関費用、仕向地(指定場所)までの国際運送費用、そして国際輸送に対する貨物保険料です。一方、輸入通関費用(関税・消費税を含む)と仕向地でのアンローディング(荷降ろし)以降の費用は買主負担となります。

なお、仕向地の指定は可能な限り具体的に記載することが重要です。「〇〇港」だけでなく、「〇〇港の△△ターミナルまで」のように詳細に指定することで、費用負担の解釈をめぐるトラブルを防ぐことができます。

3. CIFとの違い

CIFの基本

CIF(Cost, Insurance and Freight:運賃・保険料込み条件)は、CIPと同様に売主が運送費と保険料を負担する条件です。しかし、CIFはインコタームズの中で「海上・内水路輸送専用」の4条件の1つであり、海上輸送以外(航空、陸上、複合輸送)には使用できません。

危険移転の分岐点の違い

CIPとCIFの最大の実務的な違いは、危険移転の時点です。CIFでは危険移転は「輸出港において本船の船上」に貨物が積まれた時点であるのに対し、CIPでは「売主が最初の運送人に貨物を引き渡した時点」が危険移転の時点となります。

コンテナ船による輸送の場合、貨物はコンテナヤード(CY)や貨物ステーション(CFS)に搬入された時点で運送人に引き渡されます。その後コンテナが本船に積まれるまでの間も、CIP条件であれば危険はすでに買主に移転しています。一方CIFでは本船への積み込みが完了するまで危険は売主にあります。この違いは実務上重要な意味を持ちます。

保険条件の違い

インコタームズ2020では、CIPの保険条件はICCのAクラス(オールリスク相当)以上が義務付けられています。一方、CIF(海上輸送専用)の保険条件は引き続きICCのCクラス(最低限の補償)のままです。この保険カバーの広さの違いも、両者を選ぶ際の重要な判断材料となります。

国際商業会議所(ICC)は、コンテナ輸送を伴う取引にはCIPの使用を推奨しており、コンテナ船を使う場合でもCIFではなくCIPを選択することが適切とされています。

4. CPTとの違い

CPTの基本

CPT(Carriage Paid To:輸送費込み条件)は、CIPと同じく全輸送手段に対応しており、危険移転の分岐点(売主が最初の運送人に引き渡した時点)も同一です。さらに、費用負担の範囲(仕向地までの運送費を売主が負担)もCIPと共通しています。

唯一の違いは保険手配の義務

CIPとCPTの違いはただ1点、保険の手配義務の有無です。CIPでは売主が買主のために貨物保険を手配する義務があります。CPTにはその義務がありません。

CPT条件では、買主が自身で保険を手配する必要があります。買主に保険調達のノウハウがある場合やコストを抑えたい場合にはCPTが選ばれることがあります。一方、売主側が輸送と保険をまとめて手配することで取引をシンプルにしたい場合や、買主が保険手配に不慣れな場合はCIPが適しています。

5. インコタームズ2020のCIPの変更点と実務上の注意点

インコタームズ2020でのCIPの主な変更点

インコタームズ2020の最大の変更点の一つが、CIPの保険条件の強化です。旧版(インコタームズ2010)ではCIPの保険条件はICCのCクラス(協会貨物約款Cクラス)でした。これは最も限定的な補償範囲であり、火災や沈没など特定のリスクのみをカバーするものでした。

インコタームズ2020では、CIPの保険条件がICCのAクラス(協会貨物約款Aクラス、いわゆるオールリスク)以上に引き上げられました。Aクラスは「免責事項を除く全てのリスク」をカバーする最も広い補償範囲であり、実務上の保護が大幅に強化されました。ただし、当事者間の合意があれば異なる保険条件を選択することも引き続き可能です。

FCA条件との関係

インコタームズ2020では、FCA条件に新しい選択肢が追加されました。FCA条件で取引する場合でも、当事者の合意により「本船積み込み後にオンボードB/Lを発行することができる」旨の規定が追加されています。これにより、L/C決済を使う場合にFCAを利用しやすくなりました。CIPを使う取引においても、決済方法との整合性を事前に確認することが重要です。

実務上の注意点

CIPを使用する際に最も多いトラブルは、仕向地の指定の曖昧さです。「〇〇港CIP」だけでは費用負担の範囲が不明確になることがあります。また、インコタームズ2020の保険条件の変更を知らずに旧バージョンの慣行のまま運用している取引も見受けられます。契約書に「Incoterms 2020」と明記し、適用バージョンを明確にすることが重要です。

さらに、CIPでは売主が手配した保険の受益者が買主となるため、保険証券の移転(裏書き)と保険金請求手続きについて事前に取り決めておくことが実務上のポイントです。

6. よくある質問(FAQ)

Q1. CIPとCIFの最大の違いは何ですか?

CIFは海上輸送・内水路輸送にのみ使用できる条件であり、危険移転の分岐点は本船の船上(輸出港)です。一方、CIPは全ての輸送手段(航空・陸上を含む複合輸送)に対応しており、危険移転は売主が指定運送人に引き渡した時点です。また、インコタームズ2020ではCIPの保険条件がICCのAクラス(最も広い補償)に強化されている点も大きな違いです。

Q2. CIPとCPTの違いは何ですか?

CIPとCPTの危険移転の分岐点と費用負担の基本的な仕組みは同じです。唯一の違いは、CIPでは売主が買主のために貨物保険を手配する義務があるのに対し、CPTには保険手配の義務がない点です。

Q3. CIPの保険条件はインコタームズ2020でどう変わりましたか?

インコタームズ2010ではCIPの保険条件はICCのCクラス(最低限の補償)でした。インコタームズ2020ではCIPに限りICCのAクラス(オールリスク)以上の保険手配が義務付けられました。ただし、当事者間の合意により異なる条件を選択することも可能です。

Q4. CIPはどのような輸送手段に使えますか?

CIPは航空、海上、陸上(トラック・鉄道)、複合輸送(コンテナ船を含む)など、あらゆる輸送手段に使用できます。特にコンテナ船による海上輸送を含む複合輸送に適しており、CIFよりもCIPを使用することが国際商業会議所(ICC)から推奨されています。

Q5. 「指定仕向地」はどこまで具体的に指定する必要がありますか?

仕向地は「港」だけでなく、可能な限り具体的な場所(港湾ターミナル、倉庫名、住所など)まで指定することが推奨されます。費用負担の範囲が仕向地によって変わるため、曖昧な指定はトラブルの原因になります。

Q6. CIP条件での通関費用の負担はどうなりますか?

輸出通関費用は売主負担、輸入通関費用(関税・消費税を含む)は買主負担となります。ただし、当事者間の合意によって別途取り決めることも可能です。

Q7. CIPはどんな取引に向いていますか?

CIPは、航空や複合輸送を使う取引、貨物の価値が高い製品の取引、買主側に保険手配の経験やノウハウが少ない取引、売主が輸送・保険の両方を一括手配することでコスト効率を高めたい取引に適しています。

7. Digima〜出島〜で海外進出の相談をする

インコタームズの正確な理解と適切な条件選択は、国際取引における費用とリスクの管理に直結します。CIPをはじめとする貿易条件の誤った解釈や適用は、予期せぬコスト負担や保険補償の漏れといったトラブルにつながります。特にインコタームズ2020への移行対応は、多くの企業でまだ十分に進んでいないのが実情です。

Digima〜出島〜は、28,000件以上の海外進出支援実績を持つマッチングプラットフォームです。貿易条件の設計から契約実務、フォワーディングや保険手配まで、国際取引の各ステップを支援できる専門家を幅広くご紹介しています。

「インコタームズの選び方がわからない」「CIPとCIFのどちらを使うべきか迷っている」「輸出入契約の実務を相談したい」といったお悩みをお持ちの方は、ぜひDigima〜出島〜にご相談ください。貴社の取引内容に合った専門家をご紹介します。

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