グローバル人材が日本の就職活動で活用する6つのサービスと方法
グローバル人材を採用したいと考えている日本企業の採用担当者に向けて、彼ら求職者が日本での就職活動に利用している主要なサービスと方法について詳しく解説します。
具体的には、各サービスの概要およびメリットとデメリットに加えて、グローバル人材採用の成功に繋がる「エンプロイヤーブランディング」の基本についてもレクチャー。日本企業がグローバル人材の採用において直面する課題を解決し、彼らの多様なスキルと経験を最大限に活用するための指針を提供します。
▼グローバル人材が日本の就職活動で活用する6つのサービスと方法
- 1. グローバル人材の就職活動の方法を知ることでより効果的な採用戦略を立てることができる
- 2. グローバル人材が活用するサービス①「人材紹介サービス」
- 3. グローバル人材が活用するサービス②「広告媒体サービス」
- 4. グローバル人材が活用するサービス③「人材派遣サービス」
- 5. グローバル人材が活用するサービス④「LinkedIn(ビジネス特化型SNS)」
- 6. グローバル人材が活用するサービス⑤「ジョブフェア」
- 7. グローバル人材が活用するサービス⑥「知人の紹介(縁故採用)」
- 8. グローバル人材に選ばれる企業になるために必要な「エンプロイヤーブランディング」とは?
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1. グローバル人材の就職活動の方法を知ることでより効果的な採用戦略を立てることができる
日本でグローバル人材を採用しようと考えている企業の採用担当者にとって、彼らがどのような方法やサービスを利用して就職活動を行っているかを理解することは、戦略的な採用活動の一環として非常に重要です。
グローバル人材がどのような方法で、あるいはサービスを活用して、日本でのキャリアを探しているかを把握することで、グローバル人材がどのように就職活動を行っているのかが理解でき、より効果的な採用戦略を立てることができるからです。
本記事では、グローバル人材が就職活動で活用しているおもな6つのサービスおよび方法をピックアップ。まずは各サービスおよび方法の概要を簡潔に解説します。
① 人材紹介サービス
1つめは人材紹介サービスです。専門のエージェントが求職者と企業の間を取り持ち、適切なマッチングを行うサービスです。グローバル人材にとっては、自分のスキルセットやキャリア目標に合ったポジションを探し出すのに役立ちます。また、求人企業にとっても、専門的なスクリーニングを経た候補者を迅速に見つけることができるというメリットがあります。
② 求人媒体(求人広告)サービス
2つめは求人媒体(求人広告)サービスです。各サービス企業が運営しているサイト上の求人掲示板や広告媒体を通じて、広範な求人情報を求職者に提供するサービスです。
グローバル人材はこれらのサービスを活用して幅広い企業の求人にアクセスし、自分に合った仕事を見つけることができます。求人企業にとっても、媒体に求人広告を掲載することで、直接求職者であるグローバル人材にアプローチできるので、特定のスキルを持つ人材を雇用したい場合などに非常に有益なサービスと言えるでしょう。
③ 人材派遣サービス
3つめは人材派遣サービスです。求人企業にとっては、短期的なプロジェクトや特定のスキルが求められる業務に対応できる人材を一時的に確保できるサービスです。グローバル人材にとっては、日本での労働経験を積むためのゲートウェイとしても機能します。
④ LinkedIn(ビジネス特化型SNS)
4つめはLinkedInに代表されるビジネス特化型SNSです。LinkedInに自身のプロフィールを登録した利用者は、それが履歴書や職務経歴書の代わりとなり、企業からスカウトを受けられます。
日本での就職を希望しているグローバル人材は、LinkedInを活用して、企業と直接つながりを持ち、企業文化や職場環境についての理解を深めることができます。また求人企業にとっても、候補者のプロフェッショナルなプロフィールが閲覧できる貴重なサービスでもあります。
⑤ ジョブフェア
5つめはジョブフェアです。ジョブフェアとは、企業と求職者が直接会ってコミュニケーションを取ることができるイベントです。
ジョブフェアを活用することで求人企業は短期間で多くの求職者と接触し、効率的な採用活動を行うことができます。また求職者にとっても、求人企業の担当者と直接対話をすることで、職場の雰囲気や企業文化を理解することができます。
⑥ 知人の紹介(縁故採用)
6つめは知人の紹介(縁故採用)です。既存の社員やビジネスパートナーのネットワークを活用して新たな人材を採用する手法です。
グローバル人材にとっては、既に日本で働いている知人や友人を通じて、より信頼性の高い形で紹介してもらえるというメリットがあります。求人企業にとっても、信頼のおける人物からの紹介により、リスクを最小限に抑えながら適切な人材を採用できる非常に有益な手法と言えるでしょう。
次項からは上記でピックアップした6つのサービス・方法をより深く掘り下げて見ていきましょう。
2. グローバル人材が活用するサービス①「人材紹介サービス」
人材紹介サービスは、企業が求めるスキルセットや経験を持つ適切な人材を紹介するプロフェッショナルなサービスです。特にグローバル人材をターゲットとする場合、言語や文化の違いを考慮したサポートが提供されるので、企業と求職者の効率的なマッチングが期待できます。
おもな人材紹介サービスとその特徴
■ JAC Recruitment(ジェイエイシーリクルートメント)
高度な専門職やエグゼクティブポジションに特化した人材紹介サービスです。多言語対応のコンサルタントが多く、グローバル人材に対して手厚いサポートを提供しています。
■ Robert Walters(ロバートウォルターズ)
ロバートウォルターズは、グローバルに展開する人材紹介会社で、金融、IT、マーケティングなど多岐にわたる業界に特化しています。多言語対応のコンサルタントが在籍し、バイリンガルな人材
人材紹介サービスのメリット
メリット① より適合度の高い人材を確保できる
人材紹介サービスは、企業の特定の条件に合った人材を探し出すため、より適合度の高い人材を確保することができます。紹介会社は求職者の希望と企業のニーズを詳細に確認し、最適なマッチングを行います。
メリット② 非公開人材へのアクセスが可能
人材紹介会社は、一般に公開されていない求人情報を保有していることが多く、求人企業はより広範な選択肢から適切な人材を選ぶことができます。これにより、転職活動をしていない潜在的な候補者にもアプローチすることが可能です。
メリット③ 採用に関するリスクが軽減できる
人材紹介サービスを利用することで、採用プロセスにかかるコストを削減することができます。紹介会社が求職者のスクリーニングや面接調整を行うため、求人企業は採用活動に専念でき、リソースを効率的に活用できます。また、成功報酬型の料金体系を採用している場合、採用が確定するまで費用が発生しないため、採用に関するリスクが軽減されます。
人材紹介サービスのデメリット
デメリット① 初期コストが大きい
人材紹介サービスの利用には成功報酬として紹介料が発生します。現在では、特にIT業界での紹介料が年収の30〜40%、場合によっては45%に達することもあり、企業にとって初期コストが大きくなることがあります。
デメリット② 特定の業界や職種に偏る可能性
人材紹介サービスは、特定の業界や職種に特化している場合があり、企業が探しているスキルセットや経験に合った候補者が限られることがあります。企業は、自社のニーズに最も適したサービスを選択する必要があります。
デメリット③ 応募者の質にばらつきがある
人材紹介サービスを利用する際、全ての求職者が企業の求める質に達しているとは限りません。応募者のスキルや経験が企業の期待にそぐわない場合もあり、これが採用の際の問題となることがあります。特に特定のスキルセットを求める場合、候補者の質にばらつきがあることがデメリットとなる可能性があります。
3. グローバル人材が活用するサービス②「広告媒体サービス」
広告媒体サービスは、企業が求人情報を広く求職者に届けるためプラットフォームを提供するサービスです。これにはオンラインの求人掲示板や専門サイトが含まれ、企業が公開する求人情報を求職者に伝える役割を果たします。グローバル人材(グローバル人材)はこれらのプラットフォームを利用して自身のスキルや経験をアピールして就職機会を広げます。日本企業の採用担当者にとって、これらのサービスは幅広い求職者にリーチできる有効なツールと言えます。
おもな広告媒体サービスとその特徴
■ Career Cross(キャリアクロス)
キャリアクロスは、主に外国人やバイリンガルの求職者を対象とした求人情報サイトです。日本国内の企業とグローバルな人材をつなぐことを目的としており、IT、マーケティング、金融などの幅広い職種の求人情報を提供しています。
■ GaijinPot Jobs(ガイジンポットジョブズ)
外国人に特化した求人情報サイトで、日本での生活情報やビザの取得情報も提供しており、グローバル人材にとって非常に便利なリソースです。
■ Dai Job.com(ダイジョブ・ドットコム)
グローバル求人の情報サイトで、グローバルに展開する企業の求人情報を多数掲載しています。多言語対応の職種や高度な専門職の求人が特徴です。
広告媒体サービスのメリット
メリット① 幅広い応募者へのアクセスが可能
広告媒体サービスは、企業が公開する求人情報を多くの求職者に届けることができます。これにより、企業は多様な背景を持つ求職者と接触し、必要とするスキルを持つ人材を発見しやすくなります。
メリット② 興味のある人材をスカウトできる
求職者は自己PRや履歴書を公開することで、企業に自分のスキルや経験をアピールすることができます。また、求人企業は求職者のプロフィールを見てスカウトすることができ、興味のある人材にアプローチしやすいという利点があります。
メリット③ 採用コストを削減できる
広告媒体を利用することで、成功報酬型の人材紹介サービスと比較して、採用コストを抑えることができる場合があります。掲載料金は固定であり、複数の候補者にアプローチできるため、相対的にコストパフォーマンスに優れていると言えるでしょう。
広告媒体サービスのデメリット
デメリット① 応募の集中による選考期間の長期化
広告媒体サービスで求人情報が広く公開されるため、人気のあるポジションには多くの応募が殺到します。これにより、企業は応募者の中から適切な人材を選び出すために、より多くの時間とリソースを費やす必要があります。
デメリット② 求職者の選考プロセスを自社で管理する必要がある
広告媒体サービスは求人情報の掲載に特化しているため、求職者への個別サポートやアドバイスは提供されません。企業は、求職者の選考や面接プロセスを自社で行う必要があり、これが負担となる場合があります。
デメリット③ 不特定多数からの応募のリスク
求人広告に対して多くの応募がある中で、条件に合わない応募者が含まれる可能性が高いです。また、企業名が公開されるため、求人目的以外の営業アプローチが増えるリスクもあります。
4. グローバル人材が活用するサービス③「人材派遣サービス」
人材派遣サービスは、企業が必要な時期に必要なスキルを持つ人材を確保するための柔軟な雇用形態です。特に短期的なプロジェクトや特定のスキルが求められる場合にグローバル人材を採用する最適な選択肢となります。このサービスでは、派遣会社が企業の要件に合った人材を提供し、企業と派遣社員の間に入って様々なサポートを行うのが通例です。
人材派遣サービスの仕組み
求人企業は派遣会社と契約し、求めるスキルや経験を持つ派遣社員を提供してもらいます。派遣社員は派遣会社と雇用契約を結んでおり、給与や福利厚生は派遣会社から支払われます。企業は派遣社員を直接雇用するリスクを負わずに、必要な期間だけ人材を活用することができます。
人材派遣サービスのメリット
メリット① 企業と求職者の双方のリスクが少ない
人材派遣サービスでは、企業と派遣社員の間に派遣会社が介在するため、雇用リスクが低減します。企業は必要な期間だけ派遣社員を雇用でき、契約終了後には雇用関係が解消されるため、長期的な雇用リスクを負う必要がありません。
メリット② 期間限定でお試しできる
企業は派遣社員を一定期間試用できるため、業務適性やスキルを確認することができます。これにより、将来的に直接雇用するかどうかの判断がしやすくなります。また、派遣社員にとっても日本での労働経験を積む貴重な機会となり、雇用形態に関わらず日本での就労を希望するグローバル人材にも適しています。
メリット③ 外部からのサポートがある
派遣社員のバックアップは遣会社が担当するため、企業内で問題が発生した際にも派遣会社を通じて解決策を模索できます。また、派遣社員にとっても、外部の相談窓口があるため、安心して働くことができるという利点があります。
人材派遣サービスのデメリット
デメリット① レベルの高い作業や専門性が必要な場合の制約
人材派遣サービスでは、一般的に短期的な作業や単純作業を得意とする人材が多く、高度な専門性が求められる業務には適さない場合があります。企業は派遣社員に期待するスキルセットを明確にし、適切な人材を確保する必要があります。
デメリット② 単純作業に偏る傾向
多くの場合、派遣社員は、企業が短期間で処理する必要がある業務や、単純作業を担当することが多いです。そのため、専門職や管理職など高度な業務には不向きなケースもあり、業務内容に応じた派遣契約が求められます。
デメリット③ 直接雇用への移行が難しい場合もある
派遣社員が企業のカルチャーや業務に完全に適応している場合でも、派遣契約から直接雇用への移行には追加の手続きが必要です。企業は契約終了後の継続雇用の可能性を考慮しながら、派遣社員の選定を行う必要があります。
5. グローバル人材が活用するサービス④「LinkedIn(ビジネス特化型SNS)」
LinkedInは、ビジネスやキャリアに特化したソーシャルネットワーキングサービスで、世界中のプロフェッショナルが利用しています。企業は、このプラットフォームを通じて、求職者が職歴やスキル、資格、専門知識を公開し、プロフェッショナルなネットワークを構築することができます。日本企業は、LinkedInを活用して優秀なグローバル人材との接点を持ち、採用の機会を広げることが可能です。
LinkedIn(ビジネス特化型SNS)の仕組み
企業は、LinkedIn上で企業ページを作成し、自社の文化やミッション、ビジョンを公開します。さらに求人情報を掲載することで、求職者のプロフィールを検索してスカウトを行うことができます。また、業界グループやディスカッションに参加することで、自社の存在感を高め、潜在的な候補者とのネットワークを構築することができます。
LinkedIn(ビジネス特化型SNS)のメリット
メリット① グローバルなプロフェッショナルネットワークが構築できる
LinkedInは、世界中のプロフェッショナルと直接つながることができるプラットフォームです。これにより、日本企業は国内外の優秀なグローバル人材とネットワークを築くこともできます。
メリット② ダイレクトなスカウトが可能
LinkedInでは、企業名やポジションで求職者を検索し、直接スカウトすることができます。これにより、企業は自社のニーズに合った人材を迅速に見つけ、アプローチすることが可能です。
メリット③ 企業のブランディングと広報ツールとしての活用
企業ページを通じて、企業文化やビジョンを伝えるだけでなく、現在の社員の情報や成功事例を共有することで、求職者に対して自社の魅力をアピールできます。これにより、企業の認知度を高めるとともに、求職者に良い印象を与えることができます。
LinkedIn(ビジネス特化型SNS)のデメリット
デメリット① 日本語能力の不足した応募者が来る可能性
LinkedInはグローバルなプラットフォームであるため、日本語の能力が不充分な求職者からの応募が増える可能性があります。これにより、企業が求める言語スキルを持つ候補者を見つけるためのプロセスが複雑になることがあります。
デメリット② 過剰なアプローチやスパムのリスク
LinkedInでは、求職者が気軽に企業にアプローチできるため、雑な応募が増えるリスクがあります。そのカジュアルさにより求人企業の採用担当者が対応に追われるケースもあり得ます。
デメリット③ プライバシーと情報管理の課題
LinkedInに企業や社員の情報を公開することで、プライバシーリスクが発生する可能性があります。情報の公開範囲を適切に管理し、必要なセキュリティ対策を講じることが重要です。
6. グローバル人材が活用するサービス⑤「ジョブフェア」
ジョブフェアは、企業と求職者が直接対話できるイベントであり、特にグローバル人材をターゲットとしたものが数多く開催されています。これらのイベントでは、企業がブースを設置し、求職者に対して企業情報を提供し、その場で面接を行うことが可能です。
企業はジョブフェアに参加することで、求職者との直接的なコミュニケーションを図り、企業の文化やビジョンを伝えることができます。ブースのデザインや企業資料の準備、プレゼンテーションの計画を行い、求職者の質問にその場で答えることで、企業の魅力をアピールできるのです。また、興味を持った候補者とはその場で面接を設定することもできます。
おもなジョブフェアとその特徴
■ Daijob Career Fair(ダイジョブキャリアフェア)
グローバル人材向けに特化したジョブフェアイベントです。主に外国語スキルを持つ求職者や国際的な経験を有するプロフェッショナルを対象としており、日本企業やグローバルに展開する企業が多数参加します。
参加企業は、多言語対応のポジションや海外事業に関連する職種の採用を積極的に行っており、求職者は企業の担当者と直接面談したり、企業説明会に参加して情報を得ることができます。
ジョブフェアのメリット
メリット① 求職者と直接対話できる機会が得られる
ジョブフェアは、企業と求職者が直接対話する場を提供します。これにより、企業は求職者に自社の文化やビジョンを伝え、求職者にアピールすることができます。また、求職者の疑問にその場で答えることもできるこという利点もあります。
メリット② 自社の魅力を直接伝えることができる
ジョブフェアは、自社の魅力を広くアピールできる場でもあります。企業はブースを通じて、自社の文化やビジョン、提供するキャリアの機会について求職者に直接伝えることができます。
メリット③ より効率的な採用活動が可能に
ジョブフェアに参加することで、多数の求職者と短時間で直接対話できるため、採用活動の効率化が期待できます。具体的には、求職者のスキルや経験を迅速にその場で評価し、即座に面接や採用プロセスを進めることができます。
ジョブフェアのデメリット
デメリット① 参加費用の負担
ジョブフェアへの参加にはブースの設置費用やプロモーション素材の制作費用などがかかる場合があり、特に中小企業にとっては負担となることがあります。
デメリット② 個々の求職者に対して充分な時間を割けられない
ジョブフェアは通常、限られた時間内で多くの求職者と交流するため、企業の採用担当者は短時間で多くの求職者に対応しなければなりません。これにより、個々の求職者に対して充分な時間を割くことが難しくなることがあります。
デメリット③ 欲しい人材の選択肢が狭まる可能性も
ジョブフェアには特定の業種や職種に特化した企業が多く参加することがあり、求職者にとっては選択肢が限られる場合があります。これにより、特定のスキルセットや専門性を持つ求職者が適切な企業を見つけるのが難しくなることがあります。
7. グローバル人材が活用するサービス⑥「知人の紹介(縁故採用)」
知人の紹介(縁故採用)は、既存の社員やビジネスパートナーのネットワークを活用して、新たな人材を採用する手法です。既に日本で働いているグローバル人材の同僚や知人が候補者となるため、企業は採用リスクを軽減できるメリットがあります。また、紹介者にインセンティブを提供することで、企業内の常態的な人材採用施策としても機能します。
知人の紹介(縁故採用)のメリット
メリット① 信頼性の高い情報を得られる
知人の紹介を通じて採用する場合、紹介者が候補者のスキルや性格をよく理解しているため、信頼性の高い情報を得ることができます。これにより、適切な人材の選定が可能になり、採用プロセスにおける不確実性を大幅に軽減することができます。
メリット② スムーズな業務開始が可能に
既に企業に在籍している紹介者の支援を受けることで、新しく採用されたグローバル人材が企業文化に迅速に適応することができます。さらに、紹介者が入社手続きや初期の職場環境への適応をサポートするため、新入社員がスムーズに業務を開始できる体制を整えることが可能です。
メリット③ 早期に職場環境に馴染んでもらえる
紹介者が同じ文化的背景を持っている場合、新しいグローバル人材が日本の職場文化に適応するための具体的な助言や支援を提供することが容易になります。これにより、新入社員が早期に職場環境に馴染みやすくなり、定着率の向上に寄与します。
知人の紹介(縁故採用)のデメリット
デメリット① 限られた職種や企業に偏る可能性
知人の紹介に依存することで、特定の職種や企業文化に偏った採用が行われるリスクがあります。これにより、企業内の多様性が損なわれる可能性があり、幅広い候補者からの採用が難しくなることがあります。
デメリット② 公平性や透明性の欠如のリスク
縁故採用は、他の求職者に対して不公平と見なされることがあり、採用プロセスの透明性が低下するリスクがあります。場合によっては、社内外からの批判を招く可能性があり、企業の評判に影響を与えることがあります。
デメリット③ 個人的な関係が職場に影響を与える可能性も
紹介者と被紹介者の個人的な関係が職場に何らかの影響を与えることがあります。特に、職場内で問題が発生した場合に、個人的な感情や特別扱いから生じるリスクがあり、職場の公正性を損なう可能性があります。
8. グローバル人材に選ばれる企業になるために必要な「エンプロイヤーブランディング」とは?
ここまでグローバル人材が日本の就職活動で活用する主な6つのサービスおよび方法をご紹介しました。
日本企業がグローバル人材を採用する際には、単に適切なスキルを持つ人材を見つけるだけでなく、その人材にとって魅力的な職場環境を提供し、企業として選ばれる存在になることが重要です。
最後に、今回ご紹介したサービス・方法を活用する前に、グローバル人材を雇用したい求人企業が知っておくべきこととして「エンプロイヤーブランディング(Employer Branding)の重要性」について解説します。
エンプロイヤーブランディング=企業が優秀な人材を引きつけ維持するために行う一連の取り組み
エンプロイヤーブランディングとは、企業が優秀な人材を引きつけ、維持するために行う一連の取り組みを指します。これは、企業の文化、価値観、働きやすさ、キャリアパスの提供など、さまざまな要素を含みます。特にグローバル人材にとって、異国での仕事や生活には多くの不安や課題が伴います。したがって、企業がどのような価値を提供し、どのようにサポートしてくれるかを明確に伝えることが重要です。
グローバル人材が日本企業を選ぶ際に重要視するポイント
エンプロイヤーブランディングを実施するに当たって、グローバル人材が日本企業を選ぶ際に何を重視しているかを知る必要があります。
そのポイントはおもに下記の3つとなります。
① 企業文化
グローバル人材は、異文化環境での働き方に対する企業の受け入れ態勢や、ダイバーシティ(多様性)を尊重する文化を重視します。企業が多様なバックグラウンドを持つ社員をどのようにサポートし、受け入れているかを示すことが重要です。
② 待遇
給与や福利厚生はもちろんのこと、労働時間、柔軟な働き方の制度、家族のサポート(例:家族向けの福利厚生や住居の手配)などが含まれます。これらの条件が整っている企業は、グローバル人材にとって非常に魅力的に映ります。
③ 成長機会
キャリアパスの提供やスキルアップの機会、リーダーシップトレーニングなど、長期的なキャリア形成を支援するプログラムも重要です。グローバル人材にとって、自身のキャリア成長の支援は非常に重要です。
企業がグローバル人材にとって魅力的な職場となるための具体的なアプローチと戦略
では、企業がグローバル人材にとって魅力的な職場となるためにはどんなアプローチと戦略が必要なのでしょうか? その答えは下記となります。
■ 多文化対応のトレーニング
社内での異文化理解を促進するために、全従業員向けにトレーニングを実施することが効果的です。これにより、グローバル人材が働きやすい環境を整えることができます。
■ 柔軟な働き方の提供
グローバル人材は家族や母国とのつながりを維持したいと考えることが多いです。リモートワークやフレックスタイム制度など、柔軟な働き方を提供することで、彼らのライフスタイルに合わせた職場環境を提供できます。
■ コミュニケーションの透明性
日本語以外の言語での社内コミュニケーションをサポートする仕組みを整えることが重要です。また、外国人社員が意見を発信しやすい環境を作ることで、エンゲージメントを高めることができます。
■ サポート体制の充実
ビザ取得の支援や生活面でのサポート(住居探し、銀行口座開設、健康保険など)を提供することで、グローバル人材が日本での生活にスムーズに適応できるようにします。
エンプロイヤーブランディングは長期的な人材戦略の成功に繋がる
エンプロイヤーブランディングは、企業がグローバル人材に対して持続的な魅力を保ち、競争力を維持するための鍵となります。これにより、優秀な人材を引きつけるだけでなく、企業への定着率を高め、長期的な人材戦略を成功させることができます。特にグローバル化が進む現代において、企業がグローバル人材を積極的に受け入れ、多様な人材が活躍できる環境を整えることは、企業の成長と競争力強化に直結する重要な要素であることは言うまでもありません。
9. 優良なグローバル人材をご紹介
優秀な人材の採用と定着のために
今回は「グローバル人材が日本の就職活動で活用する6つのサービスと方法」について解説しました。
グローバル人材採用において、給与条件は重要な要素ではありますが、それだけが決定要因ではありません。企業の魅力や成長機会、文化的な理解といった多面的な要素が、優秀な人材の採用と定着に繋がります。こうした要素をしっかりと理解し、実践することで、グローバル人材の採用成功率を高めることができます。
貴社にピッタリのグローバル人材をご紹介します
海外展開を志す企業の多くは「言語問題」「事業推進ノウハウ不足」「現地文化の理解不足」など、たくさんのお悩みを抱えています。
この度「Digima~出島~」では、外国人材活用の専門家/グローバル人材活用の専門家と共同した、グローバル人材一括サーチサービス『開国エンジン~縁人~』を立ち上げました。
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『開国エンジン~縁人~』では、グローバル人材の紹介から、活用ノウハウ・事例提供まで徹底的にサポートいたします。まずはお気軽にご相談ください。
(当コンテンツの情報について)
当コンテンツを掲載するにあたって、その情報および内容には細心の注意を払っておりますが、掲載情報の安全性、合法性、正確性、最新性などについて保証するものではないことをご了承ください。本コンテンツの御利用により、万一ご利用者様および第三者にトラブルや損失・損害が発生したとしても、当社は一切責任を負わないものとさせていただきます。
海外ビジネスに関する情報につきましては、当サイトに掲載の海外進出支援の専門家の方々に直接お問い合わせ頂ければ幸いです。
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