• このエントリーをはてなブックマークに追加

香港の会社設立・法人登記の流れ 〜駐在員事務所・現地法人・支店の違いなど〜

掲載日:2018年09月04日

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

本稿では、香港における会社設立・法人登記、代表的な会社形態について見ていきます。

日本企業が香港に進出する形態で一般的なのは、有限公司の私的有限責任会社という形態になります。その他、駐在員事務所や本社を日本に置いたまま、香港に支店を設立することも可能です。

「駐在員事務所」、「有限公司」、「支店」の設立手続きは異なっているため、必要な書類も異なってきます。それぞれの設立には、どのような手続きが必要なのでしょうか。

1. 香港の会社形態とは?

駐在員事務所

香港の駐在員事務所は、他国と同様、販売や営業といった収益に絡む営利活動は禁止されています。主な業務内容としては、現地の市場調査や情報収集といった業務になります。

香港で経済活動を行う場合は、後述する有限公司(現地法人)・支店に格上げをする必要があります。

有限公司(現地法人)

有限公司は、香港の現地法人で一般的な形態になります。駐在員事務所とは異なり、販売や営業といった収益に関連する業務が可能です。中国との経済協定により、中国との貿易をスムーズに行うことができます。

また、設立にあたっては、外資100%出資の会社を18歳以上の取締役1名と最低資本金1香港ドル(約14円)から設立することができます。

有限公司の形態には、有限責任会社と無限責任会社の2つがあります。香港に現地法人として設立する場合は、基本的には有限責任会社の形態になります。有限責任会社では、出資方法、会社区分の違いにより、形態が異なります。

日本企業の進出形態として一般的なのが、株式による有限責任会社の設立です。

更に、有限公司は、公開会社と私的会社に分かれますが、日本企業の会社設立形態として多いのが、私的会社です。私的会社は、社員数や株主の譲渡に制限がある代わりに、決算書公開や株主総会の招集通知に関して、公開会社と比べて手間がかかりません。

関連:JETRO「香港進出に関する制度情報

支店

支店の役割も有限公司と同様ですが、香港に進出する場合は、日本法人(香港以外)による支店設立が認められます。

メリットとしては、親会社名義で資金調達が可能な点です。その一方で、支店は、有限公司と異なり、法人格を持たないため、支店の責任はすべて日本の本社が負うことになります。

2. 香港における会社設立・法人登記の手続きとは?

香港の会社設立には、設立登記と商業登記が必要

香港の会社設立・法人登記には、法人設立登記と合わせて、香港で事業を行うための商業登記が必要になrます。現地法人や支店の場合、法人登記申請と商業登記申請が必要になりますが、法人登記時に商業登記も併せてできるため、スムーズな申請が可能になります。

駐在委事務所

駐在員事務所の手続きには、会社登記は不必要ですが、商業登記が必要です。商業登記の手続きは容易なため、有限公司や支店設立と比べると、簡単に設立することができます。

駐在員事務所の設立に必要な書類は。商業登記所への通知書のみが必要です。その他、商業登記証書と倒産時賃金保護基金の証書が必要になります。駐在員事務所の設立においては、商業登記料として2,000香港ドル(約28,000円)、また、基金の課徴金として、250香港ドル(約3,500円)が必要になります。

駐在員事務所は、毎年更新が必要なため、その都度、商業登記所へ商業登記料を支払う必要があります。

有限公司(現地法人)設立の手続き・必要書類

有限公司の設立は、使用しようと検討している企業名が香港の既存の企業に登録されていないかを確認する必要があります。これは、Cyber Search Centreのウェブサイトで確認することができます。Cyber Search Centreでは、すでに登記済みの企業名を見ることができるため、事前の確認は必須です。

確認後、会社設立に向け、書類を準備することになります。有限公司での法人手続きには、以下の書類が必要になります。申請にあたっては、24時間利用可能な「e-Registry」というポータルサイトから、オンラインで申請が可能です。

・設立申請書
・設立予定の有限公司の定款
・商業登記所への通知書

(JETRO:拠点を設立するための方法および留意点:香港より)

設立申請書の申請にあたっては、以下の情報が必要になります。

・会社名
・現地法人の住所
・登録済の株式資本
・出資者の株式取得数
・出資者の同意書への署名

等の情報が必要となります。また、定款についても盛り込むべき内容が定められています。

・会社名
・会社目的
・株主の責務(有限・無限責任)
・株主の出資額(有限会社のみ)
・資本金or株主の出資情報(株主会社のみ)

(JETRO:外国企業の会社設立手続き・必要書類(香港)より)

商業登記所への通知書には、3年間の商業登記証を選択します。

上記の書類と合わせて、法人登記手数料1,720香港ドル(約24,300円)と商業登記手数料2,250ドル(約31,900円、1年間有効)、または5,900香港ドル(約83,600円、3年間有効)を支払う必要があります。オンラインで法人登記を行った場合は、1時間程度で登録書が発行されるため、迅速に会社設立ができます。

支店の手続き

日本法人による支店の設立には、以下の書類を提出する必要があります。

・設立申請書
・会社を示す認証謄本(定款等)
・設立認可証の認証謄本(登記簿謄本でも可)
・最新の会計報告書の認証謄本
・商業登記所への通知書

(JETRO:外国企業の会社設立手続き・必要書類(香港)より)

が必要になります。上記の書類は英訳済みの上、国際公証人による翻訳証明が必須です(翻訳者が日本在住であれば日本の公証、香港在住であれば香港の公証)。

設立申請書にあたっては、以下の情報を盛り込む必要があります。

・支店の設立日時
・香港・日本での拠点
・本社の事業所所在地
・取締役・秘書・支店の代表者に関する情報

登記手数料については、有限公司と同様の手数料が必要になります。しかし、支店は駐在委事務所と同様、商業登記証を毎年更新する必要があるため、原則として、1年有効な商業登記証を取得することになります。

支店も有限公司と同じように、会社登記申請と同時に商業登記申請を行うことができます。

3. 香港の会社設立の注意事項

規制対象か優遇対象かは事前に確認

基本的に外資出資が自由な香港ですが、外資規制業種(ネガティブリスト)も存在します。香港のネガティブリストの多くは、環境汚染や公害、危険業種に関連する業種が対象となっています。そのような問題が起きる可能性のある業種は、担当する部局に許可を得る必要があります。

一方、香港への投資を優遇している業種もあります。例えば、FintechやIT、クリエイティブが挙げられます。香港へ進出する際には、自身の業種が規制対象か優遇対象化を予め確認しておく必要があります。

4. 香港の会社設立・法人登記は比較的わかりやすい

以上、香港の会社設立・法人登記について見てきました。全体的に香港の法人登記手続きは、明快でわかりやすく、比較的簡単だと言えるでしょう。

しかしながら、海外の法人登記が初めての場合には、どのように書類を準備すべきか、そもそも手続きで何が必要なのかがわからないこともあり、右往左往してしまいます。その際には、法人登記手続きのプロである法人登記代行企業に依頼することが賢明です。

5.優良な法人登記代行企業をご紹介

海外進出に必須の法人設立登記。進出する国によって、法令や制度が違います。

「Digima〜出島〜」には、厳選な審査を通過した優良な法人登記代行企業が多数登録しています。当然、複数の企業の比較検討も可能です。

「海外に進出したいがどのように登記をすればいいかわらない」「どんな書類が必要なのかわからない」「早く登記を完了させたい」…といった、海外進出における法人登記代行のご質問・ご相談を承っています。

ご連絡をいただければ、海外進出専門コンシェルジュが、御社にピッタリの法人登記代行企業をご紹介いたします。まずはお気軽にご相談ください。



失敗しない法人登記のために…!
最適代行企業を無料紹介

カンタン15秒!無料相談はこちら

(参照文献)
・JETRO(2012)「香港進出に関する制度情報
・JETRO(2017)「拠点を設立するための方法および留意点:香港」 ・JETRO(2018)「外国企業の会社設立手続き・必要書類(香港)
・JETRO(2018)「外資に関する規制
・JETRO(2018)「外資に関する奨励
・InvestHK「香港での会社設立

この記事が役に立つ!と思った方はシェア

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

メルマガ登録して、お得な情報をGETしよう

いいね!して、最新注目記事を受け取ろう