インドネシアの関税制度まとめ|税率の分類・調べ方・EPA活用と小口輸入の注意点
インドネシアは国内産業の保護を重視する国で、輸入品に対して比較的高い関税を課す傾向があります。品目は4段階に分類され、最必需品の0〜10%から贅沢品の上限200%まで幅があります。
ただし、日本との間にはJIEPA(経済連携協定)があり、これを活用すれば関税を大きく削減できます。本記事では、インドネシアの関税体系、EPA活用のポイント、小口輸入の注意点を整理しました。
この記事でわかること
- ・輸入関税は4段階分類(最必需品0〜10%、贅沢品は上限200%)
- ・JIEPAやAJCEPを活用すれば関税を削減できる
- ・小口貨物の免税額が75ドルから3ドルに引き下げ済み
▼インドネシアの関税制度まとめ
1. インドネシアの関税体系
5種類の税率と4段階の品目分類
インドネシアの関税は5種類の税率に分類されます。一般税率のほか、ASEAN域内で適用されるATIGA税率、FTA適用税率、GSP(一般特恵関税)税率、GSTP(世界的貿易特恵関税)税率があります。協定や特例が適用されない場合は一般税率が適用されます。
輸入関税は品目の必需度に応じて4段階に分かれています。最必需品は0〜10%(生活必需品など)、必需品は10〜40%(日常的に使用する工業製品など)、一般品は50〜70%(一般的な輸入製品)、贅沢品は上限200%(高級品・嗜好品など)です。
課税方式は従価税(CIF価格ベース)が基本です。インドネシアのHSコードは2017年3月からASEAN統一基準に合わせた8桁構成となっています。
輸出関税について
インドネシアでは国内の原材料保護のため、パーム製品、皮革、木材、カカオ豆、鉱物製品などの特定品目に輸出関税が課されています。たとえばパーム製品では24品目に対して課税され、品目と参考価格に応じて最大262ドル/MTとなっています。
2. 日本との間で使えるEPA
日本からインドネシアへの輸出では、2008年に発効したJIEPA(日本インドネシア経済連携協定)とAJCEP(日・ASEAN包括的経済連携)を利用して関税を削減できます。
JIEPAには「特定用途免税制度(USDFS)」という仕組みがあり、自動車・自動車部品、電子部品、建設用機械などが免税対象に含まれています。利用にあたっては原産地証明書の取得が必要です。
このほかにも、ATIGA(ASEAN物品貿易協定)、RCEP、CPTPPなど複数の協定が利用可能です。品目ごとに最も有利な協定を選択できるので、事前に比較しておくと関税コストの最適化につながります。
3. 小口輸入の注意点
インドネシアでは、少額・少量の輸入品であっても原則として一般的な通関手続きが必要です。特に注意したいのは、2020年に小口貨物の免税額が75ドルから3ドルに大幅に引き下げられたことです。
3ドル〜1,500ドルの小口貨物には7.5%の輸入関税とVAT(付加価値税)が課税されます。1,500ドルを超える場合は通常の商業用貨物と同じ扱いです。なお、かばん類(HS4202)、繊維製品(HS61-63)、履物(HS64)などは金額にかかわらず商業貨物と同じ税金が課されるので注意してください。
4. 関税率を調べる3つの方法
方法1:World Tariff
FedEx社運営の175カ国対応データベース。JETROから登録すれば無料で利用できます。
方法2:RULES OF ORIGIN FACILITATOR
WTO・WCO・ITC共同開発の無料ツール。190カ国以上の貿易協定データを収録しています。
方法3:INSW(インドネシア国家単一窓口)
インドネシアの国家システムINSWのサイトでHSコードを入力すると、関税率、特恵関税率、輸入規制法令などを一括で確認できます。
5. よくある質問(FAQ)
Q1. インドネシアの関税率はどのくらいですか?
品目を4段階に分類しており、最必需品は0〜10%、贅沢品は上限200%です。JIEPAを利用すれば関税を削減できます。
Q2. 小口輸入の免税額はいくらですか?
2020年に75ドルから3ドルに引き下げられました。3ドル〜1,500ドルの小口貨物には7.5%の輸入関税とVATが課税されます。
Q3. 日本からインドネシアへの輸出でEPAは使えますか?
はい、JIEPA(2008年発効)とAJCEPを利用して関税を削減できます。JIEPAには自動車部品や電子部品の免税制度もあります。
6. まとめ
インドネシアの関税は品目の必需度に応じて4段階に分類され、贅沢品では上限200%に達する場合もあります。ただし、JIEPAやAJCEP、RCEPなどの協定を活用すれば大幅な関税削減が可能です。
小口貨物の免税額が3ドルに引き下げられている点にも注意が必要です。インドネシアへの輸出を検討する際は、品目ごとの税率と利用可能な協定を事前に確認しましょう。
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