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フィリピンの外資規制(ネガティブリスト)の基礎知識 / ドゥテルテ政権下で加速する外資規制の緩和

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「フィリピンの外資規制」の基礎知識を解説します。結論から言えば、フィリピンの外資規制がドゥテルテ政権下において大きく緩和されようとしています。

2020年、「外国投資法」「公共サービス法」「小売り自由化法」の外資規制関連3法の緩和案がフィリピン議会下院にて承認。その翌年である2021年5月には、小売自由化法における外資規制を緩和する「上院第1840号法案」が上院において可決されたのです。

フィリピンにとって日本は最大の援助供与国であり、両国は友好的な関係を長年保っており、2011年には両国はお互いの関係を戦略的パートナーシップと位置づけることで合意しています。

フィリピンと言えば、「フィリピンのトランプ」と呼ばれるドゥテルテ大統領の過激な発言が日本でもしばしば話題になりますが、ドゥテルテ政権下においてフィリピンの外資規制の緩和が急速に進められているのです。

本テキストでは「フィリピンの外資規制の基礎知識」と銘打って、ドゥテルテ政権下で加速するフィリピンの外資規制の緩和やフィリピンビジネスにおいて外資規制・規制緩和に着目すべき理由、フィリピンの外資規制を理解する上で外せない「外国投資法(Foreign Business Act)とネガティブリスト」など、フィリピンの外資規制をわかりやすく解説していきます。

1. ドゥテルテ政権下で加速するフィリピンの外資規制の緩和

フィリピンの外資規制がドゥテルテ政権下において変わろうとしている

フィリピンの外資規制について解説するにあたって、まずは昨今注目されている、ドゥテルテ政権下で加速するフィリピンの外資規制の緩和について解説します。

もともと、フィリピンは自国の産業保護のために外資参入を厳しく制限する姿勢をとっており、FDI(外国直接投資)に対する規制の厳しさを指数化した国別ランキング(OECD:経済協力開発機構による)でもアジアで1位となっています。

フィリピンはさまざまな業種で外資比率の上限を厳しく定めています。外資100%が認められている業種でも事実上の外資規制を行っており、例えば小売業においては、払込資本金や1店舗当たりの投資額を高く設定することで参入の障壁を高くしていました。

そんなフィリピンの外資規制が、ドゥテルテ政権下において変わろうとしています。2021年5月21日、フィリピン上院は2000年に施行された小売自由化法における外資規制を緩和する「上院第1840号法案」を可決しました。

2021年5月に外資規制の緩和案が上院で可決

2020年、「外国投資法」「公共サービス法」「小売り自由化法」の外資規制関連3法の緩和案がフィリピン議会下院にて承認されました。その翌年である2021年5月には、小売自由化法における外資規制を緩和する「上院第1840号法案」が上院において可決されています。

これまでフィリピンで外資企業が小売業界に進出する際には払込資本金として250万ドル(日本円にして約2億7,000万円)以上を求められていたのですが、これが5,000万ペソ(日本円にして約1億1,000万円)以上となり、参入障壁となっていた払込資本金が大幅に引き下げられるなど、事実上の参入障壁を撤廃する内容となっており、外資規制の緩和によって今後フィリピン小売業界への外資企業の投資が加速していくことが予想されます。

フィリピンの外資規制において非常に重要な「ネガティブリスト」を含む「外国投資法」については、後ほど解説します。

2. 外資規制とは?

外資規制とは「国内企業の外国企業の投資に対する規制」のこと

ここからは改めて「外資規制」とは何か? について解説します。 外資規制とは一言でいうと「外国企業が国内企業に対して行う投資に関する規制」のことです。

つまり、他国の資本が国内企業に対して行う投資を規制するのが「外資規制」ですが、規制内容は国によって異なります。

日本の外資規制は「外国為替及び外国貿易法(通称:外為法)」で規定されています。当然、国によって規定されている法律は異なりますし、外資規制の内容そのものも異なります。

国内企業への外国資本による投資を規制する外資規制は、国の安全保障や経済政策にかかわる重要な規制です。これを知らずに海外事業をすすめることはできません。

安全保障や経済政策のための非常に重要なルールである、ということはどの国も同じですので、他国で取引を行う際には、その国の外資規制について必ず調べるようにしましょう。

3. なぜ外資規制が必要なのか?

外資規制が必要な理由とは?

外資規制が必要な理由を一言でいうと「自国の資源や資産などを他国に奪われないため」です。

先進国は現在、対外取引を原則自由としています。これを完全に自由にしてしまうとどうなるでしょうか?悪意を持つ他国の企業や人が、金に物を言わせて重要な資源や資産を奪う、という事態が起こる可能性があります。

資源や資産を他国に奪われることを防ぐため、外国企業の投資を規制するのが「外資規制」なのです。

さまざまな技術が発展している現代は、産業構造が大きく変化しようとしている時代であり、第4次産業革命時代とも呼ばれています。世界経済における国の勢力図も変化しつつあるため、自国の安全と経済を守るために外資規制の見直しを進めている国は少なくありません。インドは明らかに中国をターゲットにした外資規制の強化を行っています。

ただし、外資規制を厳しくしすぎると国際競争への遅れにつながり、自国の発展も遅れることとなります。世界経済のここまでの発展は自由貿易の促進によるものであり、外資規制には適切なバランスが必要だと言えるでしょう。

4. なぜフィリピンビジネスにおいて外資規制・規制緩和に着目すべきなのか?

ここまで読んでいただければ、外資規制についてご理解いただけたと思います。

ここからは本テキストのメインテーマである、フィリピンの外資規制について解説していきます。

後ほど詳しく説明しますが、フィリピンにおいて外資による投資が規制もしくは禁止される業種は「ネガティブリスト」に記載されることになっており、これは状況に応じて定期的に改定されます。現在、2018年に改定された第11次ネガティブリストが最新のネガティブリストとなっています。

前述したとおり、フィリピンではドゥテルテ政権下において、外資規制の緩和が急速に進んでいるため、今後のネガティブリスト改定にも注目していきたいところです。

ネガティブリストとは?

そもそもネガティブリストとはなんでしょうか? 一般的に海外ビジネスにおける「ネガティブリスト」とは、他国との貿易や投資において、禁止・制限する対象をリスト化したものを言います。ネガティブリストの対義語はポジティブリストですが、こちらは許可する対象をリスト化したものです。

ネガティブリストとは「リストに掲載されている以外の業種・投資であればOK」ととらえることも可

そんなナガティブリストですが、ここでは海外ビジネスにおけるネガティブリストについての考え方について述べていきます。

日本ではネガティブという言葉を否定的にとらえる傾向が強く、政策や制度において、「これだけはOK」といったポジティブリストを重視するケースが多くあります。

これは日本のみならず、いわゆる〝大陸法〟を適用しているヨーロッパ各国や日本に見られます。

それに対して、アメリカやイギリスやオーストラリアといった、いわゆる〝英米法〟を適用している国々では、「これだけはNG」というネガティブリストを重視する傾向があります。

これをそのまま貿易に当てはめることは無理があるかもしれませんが、貿易におけるネガティブリストにはさまざまな禁止事項が記載されていますが、それを見て「これも、これもやってはいけないのか……」と否定的に捉えていては、せっかくのチャンスを逃してしまいます。

それらを踏まえて、フィリピンビジネスにおいては、ネガティブリストに掲載されていない業種・投資こそチャンスがあるととらえてみるのもひとつの考え方です。

当然ですが、多くの物事は表裏一体で成り立っています。ネガティブリストには投資のチャンスが隠れているという認識は、海外ビジネスにおいて非常に重要です。

そもそも外資規制は国の経済戦略と密接な関わりを持つため、状況に応じて改正が頻繁に行われる可能性も多く、フィリピンへの進出や投資を考えるのであれば、ネガティブリストを含めた外資規制や規制緩和について常に最新の情報を調べておくことがビジネスチャンスにつながることは言うまでもありません。

5. 「外国投資法(Foreign Business Act)」と「ネガティブリスト」とは?

この項ではフィリピンの外資規制のキモとも言える「外国投資法(Foreign Business Act)」と、前項にて解説した「ネガティブリスト」をさらに深掘りして解説します。

外国投資法に基づいて制定されるネガティブリストとは?

フィリピンでは外国投資に関する基本法が3つあります。

・1987年に投資への優遇措置を定めた「オムニバス投資法(Omnibus Investment Code)」

・1991年に外国投資の規制に関するネガティブリストを定めた「外国投資法(Foreign Investment Act)」

・1995年に特別経済区内に進出する企業への優遇措置付与を定めた「特別経済区法( Special Economic Zone Act)」


フィリピンにおいて、外資規制に関するネガティブリストは、「外国投資法(Foreign Investment Act)」に基づいて制定されています。

ネガティブリストにはAとBの2種類あり、リストAには憲法や法律で規制・禁止されている業種が記載されています。リストBには安全保障や防衛、公衆衛生、公序良俗などの観点から規制されている業種が記載されています。

6. フィリピンの外資規制(ネガティブリスト)

この項では、フィリピンの外資規制の内訳について具体的に見ていきましょう。

フィリピンでの外国投資法による規制業種・禁止業種

前述の通り、外資による投資が規制・禁止される業種は外国投資法に基づいて制定されたネガティブリストに記載されます。

リストAで禁止されているのは核兵器に関わる業種や民間の探偵、警備員などの11分野であり、制限されているのは広告業や雇用斡旋など13分野で、制限内容は業種によって異なります。

リストBには禁止業種はなく、制限業種が記載されています。弾薬や火薬などの製造・修理・保管・流通に関わる、フィリピン国家警察や国家防衛省の許可を要する業種となっています。

詳しくは下記のリンクをご確認ください。

「フィリピン 規制業種・禁止業種『第11次ネガティブリスト』」JETRO

フィリピンでのネガティブリストにおける外資出資比率

ネガティブリストには外資出資比率別の制限業種が記載されており、記載されている出資比率は100%禁止、25%・30%・40%以下となっています。

リストにある出資規制業種でなければ原則100%外資可能となりますが、建設業など免許が必要な業種は外資制限が課されることもあるため、事前にしっかり確認しておきましょう。

フィリピンでの外国企業の土地所有の可否

土地の所有はフィリピン人、もしくはフィリピン人が資本の60%以上を所有する株式会社などに限定されており、外国人や外国企業が土地を所有することはできません。ただし、外国人であっても投資のみを目的とする場合は、利用する土地のリースが可能です。リース期間は最長で50年となっており、更新は1回限り、25年とされています。

外国人が投資のみを目的とせず土地をリースする場合には、リースの契約期間は最長で25年となっており、こちらも更新は1回限りの25年と定められています。

フィリピンでの資本金に関する規制

会社法の改正により、会社設立に際しての資本要件は撤廃されましたが、増資の場合においては25%の資本要件が従来どおり残っています。

フィリピン国内市場向け企業であり、外国資本が40%超となる企業の最低払込資本要件は20万ドルです。ただし、先端技術を有する企業、もしくは50人以上を直接雇用する場合にはこれが10万ドルに引き下げられます。

銀行などの特定事業には最低払込資本要件が高額となりますので、注意が必要です。

フィリピンでのその他の規制

2019年12月31日決算の会社に適用される財務諸表提出期限の変更や、「5,000 万ペソ以上の総資産」「外国人が議決権株式の40%超を持つ」「CP(コマーシャルペーパー)を発行している」この3つの条件いずれかを満たす金融機関が遵守しなければならないコーポレート・ガバナンス法があります。

その他、保険会社の最低資本額、年次報告書の提出義務については以下のとおりです。

■ 保険会社の最低資本金額
保険会社の最低資本金額は、かつては海外資本比率に応じて最低払込資本金が定められていましたが、2012年6月から変更され、資本比率に関係なく一律の金額となりました。

■ 年次報告書の提出義務
2006年に発行された「外国企業の報告義務に関するガイドライン」によって、フィリピンに支店や駐在員事務所・地域本部・地域運営本部を設立する場合は、所定様式の年次報告書を提出する必要があります。

7. 優良な海外進出サポート企業をご紹介

御社にピッタリのフィリピン進出サポート企業をご紹介します

今回は「フィリピンの外資規制」として、外資規制の基礎知識から、タイビジネスにおける外資規制の重要性、2020年3月に施行された「外国人事業法(Foreign Business Act)」…などについて解説しました。

日本とは友好的な関係を築いているフィリピンですが、これまでは外資規制がアジアの中でももっとも厳しい国でした。ドゥテルテ政権のもと、外資規制は緩和の方向へと動いていますが、フィリピンの大統領任期は再選が認められておらず、現政権は2022年5月で任期満了となります。その後の外資規制の動きがどう変わっていくのか、注目していきたいところです。

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    ユビークの専門的なスキルは進化し続けており、エンターテインメント製品や体験、マーケティングプログラム、市場調査、製品開発やテストにおいて大きな可能性を秘めたバーチャルリアリティ(VR)などの新たな技術にも焦点を当てています。テクノロジーやシステムが急速に進化している中、日本国内だけでなくグローバルに、企業のニーズに沿ったモバイルソリューションやソフトウェア開発をブランドに対して提供していきます。その一方で、「コンテンツ・イズ・キング」であり、最高品質のコンテンツが必須であるという事実を見失うことはありません。

    マーケティング・インテリジェンス・サービス

    最も成功しているマーケターは、消費者が何を求めているのかをより深く理解するために、トレンドやテクノロジーを常に把握しています。リサーチや情報分析はBtoCのマーケティングに活用されてきましたが、BtoBにおいても重要です。ユビークは、双方の分野でトップレベルの研究・分析を行うだけでなく、VRのような新しい技術を製品開発やマーケティングキャンペーンのテスト段階の時間短縮・コスト低減に活用している企業との提携を進めています。

    これからのユビーク

    ユビークは今後もグローバル企業に直接サービスを提供するとともに、広告代理店と連携したプロジェクトを遂行していきます。この2つの顧客基盤を拡大しながら、リソースやサプライヤーのネットワークを構築することで、個々のプロジェクト課題に最適な人材のマッチングを図ります。同時に、VRをはじめとする新しいビジネスチャンスに挑戦。中長期的には、企業や代理店に最高品質の成果を提供するために、ニッチを開拓します。また、日本のみならず海外のグローバル企業とのコンサルティング関係を構築し、新しい技術を積極的に導入することにより、バーチャル化が進む世界でコミュニケーションを強化していきます。

    ユビークはデジタル時代にふさわしいプロセスと統合的なアプローチによって課題を解決する、信頼のおけるパートナーになりたいと考えています。重要なのは、未来に向けた理想のロードマップを戦略的に構築することです。日本から世界へ、世界から日本へ。時と場所を超えたコミュニケーションで人とブランドをつなぎ、ブランドにクリエイティブな力を吹き込む。それがユビークです。

    ぜひ、思いを一緒にかなえましょう。

    ユビーク株式会社
    代表取締役
    マイケル・フーバー

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