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台湾の会社設立・法人登記の流れ 〜駐在員事務所・現地法人・支店の違いなど〜

掲載日:2018年09月06日

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本稿では、台湾の法人設立・会社登記について解説します。

台湾の会社形態は6つあり、それぞれ機能が異なっています。駐在員事務所として機能する形態には、代表事務所・連絡事務所・工場事務所と3形態あります。また、現地法人・有限責任組合・支店といった経済活動が可能な形態が3つあります。

さらに、メーカーの現地工場の設立も可能なため、進出可能な台湾の会社形態は、多岐に渡ります。それぞれの機能や法人設立・会社登記手続きについて解説します。

photo by Shinji on flickr

1. 台湾の会社形態とは?

台湾には6つの会社形態がある

日本企業が台湾に進出する場合、6つの会社形態から設立することができます。営利活動ができない会社形態と営利活動が可能な会社形態で分けることができます。

営利活動ができない会社形態は2種類あり、

・連絡事務所
・代表者事務所(駐在員事務所)

と分けることができます。また、営利活動が可能な形態は4種類あり、

・工事事務所
・有限責任組合
・現地法人
・支店

のように分類されます。

(JETRO:外国企業の会社設立手続き・必要書類(香港)より

連絡事務所

連絡事務所は、代表者事務所(駐在員事務所)と似た形態ですが、機能としては、本社との連絡や調整が主となる為、現地での市場調査・PRといった業務を行う場合には、代表者事務所を設立する方が賢明です。

代表者事務所(駐在員事務所)

台湾の代表者事務所は、他国の駐在員事務所と同等の機能を有しています。もちろん、営業や販売といった経済活動は認められていませんが、日本人の駐在員の派遣や現地での市場調査・宣伝ができます。

工事事務所

工事事務所は、連絡事務所や代表者事務所と同様、法人格は有しませんが営業活動が可能な形態となります。

工事事務所を設立する場合は、一般的にインフラ建設や大規模な建設プロジェクトが行われる際に設立ができます。そのため、設立は一時的なものとなります。

上記のような工事だけでなく、台湾での一時的な販売やサービスを提供する場合にも工事事務所の設立が可能です。

現地法人

台湾の現地法人では、合名会社(無限公司)・合資会社(両合公司)・有限会社(有限公司)・株式会社(股份有限公司)の4形態があります。さらに、2015年の法改正により、有限責任組合と呼ばれるパートナーシップ型の形態も認められるようになりました。

日本企業をはじめ、外資系企業・外国人投資家は、有限会社か株式会社の形態で会社設立を行う傾向があります。有限責任組合では、会計やコンサルティングなど、専門知識が要求される分野で設立が可能です。

また、メーカー等が現地に工場を設立する場合も現地法人として見られます。台湾で工場を設立する場合は、「一般工業区」「加工出口区」「科学工業園区」と呼ばれる地域に限られます。

支店

台湾の支店は、現地法人と同様、営業や販売といった経済活動は可能になります。現地法人と異なり、支店の責任は、日本の本社が負う必要があります。また、資金として、日本の本社から支店へと送金が求められます。

2.台湾の会社設立の手続き・必要書類とは?

連絡事務所・工事事務所

台湾の連絡事務所・工事事務所を設立するための登記手続きは共通しています。連絡事務所・工事事務所を設立する場合は、税籍登記(営業登記)のみが必要になります。税籍登記には、以下の書類が必要になります。

・申請書(e-tax Portalからダウンロード)
・代表者の身分証明
・日本本社の会社登記簿謄本

(JETRO:代表者事務所、連絡事務所および工事事務所設立手続きより)

以上の書類を各地域の国税局に提出することで、設立することができます。設立には、10営業日(約2週間)ほどかかります。

代表者事務所(駐在員事務所)設立には、税籍登記に加えて、設立申請が必要です。税籍登記では、連絡事務所・工事事務所と同じ書類が必要になります。

申請書(e-tax Portalからダウンロード)
・代表者の身分証明
・日本本社の会社登記簿謄本

設立申請には、以下の書類が必要になります。

・設立申請書(全国商工行政服務入口網よりダウンロード)
・日本の本社の会社登記簿謄本
・台湾での訴訟および非訟代表者授権書
・非訟代表者の身分証明(パスポート等)
・駐在員事務所

上記の設立申請・税籍登記を行うことで、代表者事務所(駐在員事務所)を設立することができます。

現地法人

有限責任組合と現地法人の法人設立・会社登記の流れは、以下のようになります。

・事前審査(中国語表記の会社名と営業項目の確認)
・投資申請(FIA申請)
・銀行口座の開設・資本金の払込・審査
・有限責任組合の設立申請
(現地法人設立の場合は会社登記申請)
・税籍登記(営業登記)
・英語での会社名審査
・貿易申請

(JETRO:現地法人(会社、有限責任組合)および支店設立手続きより)

事前審査には、会社名および営業項目調査申請書が必要になります。会社名では、すでにと王基されていないかを確認するがあります。投資申請では、

・外資投資申請書
・申請者の身分証明(パスポート等)
・代理人の委任状・身分証明
・会社名および営業項目調査申請書

が必要になります。投資申請では、取締役・監査役の人数が株式会社・有限会社で異なってきます。株式会社の場合は、取締役が3人、監査役1名で有限会社では1人の取締役が必要です。

資本金の払込・審査では、台湾での口座が必要になります。払い込みは、投資申請後に受け取る公文書に沿って台湾の口座に送金します。審査では、銀行承認の公文書正本と送金受領書を提出します。

有限責任組合の設立申請と会社登記申請)では、用意する書類が異なります。

さらに工場の設立では、「一般工業区」「加工出口区」「科学工業園区」のどれに進出するかによって提出する機関が異なります。「一般工業区」の場合は、現地法人の設立と同じ手続きを踏んだ後、工場登記になります。

「加工出口区」「科学工業園区」では、投資申請・会社登記・工場登記・税籍登記申請は、「加工出口区」「科学工業園区」で手続きを行います。

参考:JETRO「現地法人(会社、有限責任組合)および支店設立手続き

その後は、代表者事務所や工事事務所・連絡事務所と同様に税籍登記を行い企業の中国名だけでなく、英語名の審査を行います。最後に台湾外との輸出入をする場合には、貿易登記が必要になります。

支店

支店の設立には、以下の手続きが必要になります。

・事前審査(中国語表記の会社名と営業項目の確認)
・投資申請(FIA申請)
・銀行口座の開設・資本金の払込・審査
・税籍登記(営業登記)
・英語での会社名審査
・貿易申請

支店の場合は、上記の有限責任組合・現地法人の手続きから、会社登記申請を除いた手続きとなります。

3. 台湾での会社設立の注意事項

投資案件の形態によって審査・許可の日数は異なる

日本企業をはじめ、外資系企業が台湾に進出する場合、第一段階として、外国人投資申請手続きがあります。

この手続きによって、会社設立・会社登記にかかる審査や許可の日数が異なってきます。そのため、進出を検討している法人の資本金額や出資比率について確認しておくことが必須となります。

その他、台湾の外資規制業種リスト(ネガティブリスト)の対象か否か、またはM&Aによる設立かによっても、設立手続きの日数は変わってきます。

関連:JETRO「外国企業の会社設立手続き・必要書類(香港)

4. 台湾の会社登記は複雑

台湾の会社登記には現地の会計士が必要

以上、台湾の会社登記について見ていきました。台湾の会社登記は複雑で、様々な条件が絡むことによって手続きが異なってくることがわかります。

また、現地での会社登記には、代理人として、現地の会計士を立てる必要があります。そのため、台湾とのつてが重要になります。

つてがない場合でも、会社登記の専門家である会社登記代行企業に依頼することで、台湾の会社登記が可能になります。また、手続きにおいてもスムーズに進めることが可能になります。

5.優良な会社登記代行企業をご紹介

海外進出に必須の会社設立登記。進出する国によって、法令や制度が違います。

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(参照文献)
・JETRO(2018)「外国企業の会社設立手続き・必要書類(香港)
・JETRO(2018)「代表者事務所、連絡事務所および工事事務所設立手続き
・JETRO(2018)「現地法人(会社、有限責任組合)および支店設立手続き
・PwC(2016)「Gateway to Asia Doing business in Taiwan
・黒田法人事務所(2016)「知っておこう台湾法 第157回 会社の最低資本金額について
・海外不動産・建設データベース「現地法人等の形態

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