【2026年最新】アメリカで会社設立する方法|州別費用・手続きの違いと米国法人設立サービスの選び方
結論から言えば、アメリカで会社を設立する際に最初につまずきやすいのは「どの法人形態を選ぶか」と「どの州に登記するか」の2点です。この2つの選択によって初期費用・維持コスト・税務上の扱いが大きく変わるため、進出目的に合わせた判断が欠かせません。「アメリカ 会社設立」「アメリカで企業」「米国法人設立サービス」といったキーワードで検索している方の多くは、漠然と「アメリカに会社を作りたい」という段階から、実際に何をどう進めればよいのかを具体的に知りたいのではないでしょうか。本記事では、法人形態の比較や設立手順に加え、他の解説記事ではあまり触れられない「州ごとの違い」に焦点を当てて整理します。
この記事でわかること
- ・アメリカで会社を設立する際の法人形態(C-Corp・S-Corp・LLC・支店・駐在員事務所)の違いと選び方
- ・会社設立の具体的な手続きの流れと必要書類
- ・デラウェア州・ネバダ州・ワイオミング州・カリフォルニア州・ニューヨーク州・テキサス州など、州によって異なる費用・手続きのポイント
- ・設立後に必要となるBOI報告義務・ビザ・税務上の注意点
- ・米国法人設立サービスを選ぶ際にチェックすべきポイント
▼【2026年最新】アメリカで会社設立する方法|州別費用・手続きの違いと米国法人設立サービスの選び方
1. アメリカでの法人形態の種類と選び方
アメリカで事業を行う場合、代表的な法人形態にはC-Corporation(C-Corp)、S-Corporation(S-Corp)、LLC(Limited Liability Company)、支店(Branch Office)、駐在員事務所(Representative Office)の5つがあります。それぞれの特徴を理解したうえで、進出目的に合った形態を選ぶことが重要です。
- C-Corporation(C-Corp):株式を発行できる一般的な株式会社形態。資金調達や上場・M&Aを見据える企業に適していますが、法人税と株主配当への課税が二重にかかる点に注意が必要です。
- S-Corporation(S-Corp):法人課税を回避できるパススルー課税が特徴ですが、株主は原則米国居住者・市民に限られ、日本企業の現地法人としては選択できないケースがほとんどです。
- LLC(Limited Liability Company):日本の合同会社に近い形態で、有限責任を確保しながら運営の柔軟性が高く、パススルー課税を選択できる点が特徴です。中小規模の進出で選ばれることが多い形態です。
- 支店(Branch Office):日本本社の一部として登記する形態で、独立した法人格を持ちません。本社の信用力を活用できる一方、本社が米国内の債務に直接責任を負う点がデメリットです。
- 駐在員事務所(Representative Office):市場調査を目的とした拠点で、原則として営業活動(収益を伴う契約締結など)はできません。本格進出前の足掛かりとして設置されます。
どの形態を選ぶかは「資金調達の予定があるか」「日本本社と法的に切り離したいか」「まずは市場調査から始めたいか」によって変わります。将来的な投資家からの資金調達を見据える場合はC-Corp、身軽に事業を始めたい場合はLLCを選ぶ企業が多い傾向にあります。
2. アメリカで会社設立する手順
法人形態を決めたら、実際の設立手続きに進みます。一般的な流れは以下のとおりです。
- 法人形態と設立州の決定:事業内容・資金調達計画・実際に事業を行う場所を踏まえて決定します。
- 会社名(商号)の確認:設立予定州のSecretary of State(州務長官)のデータベースで、同一・類似の商号が使われていないかを確認します。
- 定款(Articles of Incorporation/Articles of Organization)の作成・提出:会社の基本事項を記載した書類を州務長官に提出し、法人格を取得します。
- Registered Agent(登録代理人)の指定:設立州内に所在し、法的書類の受領窓口となる代理人を指定します。多くの日本企業は現地の専門サービスを利用します。
- 社内規程の整備:C-Corpの場合はBylaws(付属定款)、LLCの場合はOperating Agreement(運営契約書)を作成します。
- EIN(雇用主識別番号)の取得:IRS(内国歳入庁)に申請し、日本の法人番号に相当するEINを取得します。銀行口座開設や納税手続きに必須です。
- 銀行口座の開設:EIN取得後、法人名義の銀行口座を開設します。近年は非居住者による口座開設の審査が厳格化しており、事前準備が重要です。
設立自体はオンライン申請であれば数営業日〜数週間で完了するケースが多いものの、銀行口座開設や各種許認可の取得を含めると、実務上は1〜2ヶ月程度を見込んでおくと安心です。
3. 会社設立にかかる費用の目安
会社設立にかかる費用は、大きく「州への登録費用」と「専門家(弁護士・会計士・設立代行サービス)への報酬」に分けられます。
- 州への登録費用:デラウェア州は約90〜300ドル程度、カリフォルニア州は約100〜150ドル程度、ニューヨーク州は約200ドル程度など、州によって大きく異なります。
- Registered Agentの年間費用:年間100〜300ドル程度が目安です。
- 専門家報酬:弁護士・会計士・設立代行サービスに依頼する場合、設立初年度で合計3,000〜10,000ドル程度を見込んでおくとよいでしょう。
- 継続費用:年次報告(Annual Report)費用、フランチャイズ税、会計・税務顧問料など、設立後も継続的なコストが発生します。
初期費用の安さだけで設立州を選ぶと、事業を実際に行う州でも別途「外国法人登録(Foreign Qualification)」が必要になり、結果的に二重に費用がかかるケースがある点には注意が必要です。
4. 【州別】会社設立で失敗しないための比較ポイント
「アメリカで会社を作る」といっても、実際には50州それぞれに会社法・税制が存在し、どの州に登記するかによって費用・手続き・税負担が大きく変わります。ここでは代表的な州の特徴を整理します。
デラウェア州
会社法が判例として蓄積されており、企業間の紛争を専門に扱う「衡平法裁判所(Court of Chancery)」を有するなど、法的な予見可能性の高さから米国上場企業やベンチャー企業に選ばれることが多い州です。州外で事業を行う法人には州法人所得税がかからない一方、発行株式数に応じたフランチャイズ税が発生する点は押さえておく必要があります。
ネバダ州
州法人所得税・州個人所得税がともに存在せず、役員・株主情報の開示義務も比較的緩やかな州として知られています。一方で、事業免許(State Business License)の年間手数料が別途発生するため、トータルコストで比較検討することが重要です。
ワイオミング州
設立費用・年間維持費用が全米でも低水準であることに加え、州法人所得税が存在しない点が特徴です。プライバシー保護の観点から、所有者情報の公開義務が少ないことも選ばれる理由のひとつです。
カリフォルニア州
実際に事業拠点を置く企業が多い一方、利益の有無にかかわらず年間最低800ドルのフランチャイズ税が課される点は必ず把握しておくべきポイントです。人件費・不動産コストも高く、コンプライアンス対応の負荷も他州に比べて大きい傾向があります。
ニューヨーク州
LLCを設立する場合、設立後一定期間内に地元紙への公告(Publication Requirement)を行う義務があり、特にニューヨーク市内では公告費用だけで数百〜数千ドルに上ることがあります。見落とすと追加費用が発生するため注意が必要です。
テキサス州
州法人所得税・州個人所得税がともに存在しない一方、一定の売上高を超える法人には「フランチャイズ税(マージン税)」が課されます。製造業や物流拠点として進出する日本企業に選ばれるケースも増えています。
事業を実際に行う州での登記(Foreign Qualification)
デラウェア州やネバダ州で設立しても、実際にオフィスや従業員を置いて事業を行う州がある場合は、その州でも「外国法人登録」が必要です。設立州の費用の安さだけでなく、事業を展開する州でのトータルコストを踏まえて州を選ぶことが、失敗しないための最大のポイントです。
5. 会社設立後に注意すべきポイント
会社を設立して終わりではなく、設立後も継続的に対応が必要な事項があります。
- BOI(実質的所有者情報)報告義務:企業透明化法(Corporate Transparency Act)に基づき、法人の実質的所有者情報をFinCEN(金融犯罪取締ネットワーク)に報告する制度です。2025年3月の規則改正により、米国内で設立された内国法人の多くは対象外となり、報告義務は主に米国で事業を行う外国企業に整理されました。自社が該当するかは専門家への確認が推奨されます。
- ビザの確認:会社を設立しても、日本人駐在員が現地で就労するには別途L-1ビザ(企業内転勤者)やE-2ビザ(投資家)などの取得が必要です。会社設立とビザ申請は並行して準備を進めるとスムーズです。
- 税務上の注意点:連邦法人税に加え、設立州・事業州の州税、移転価格税制、日本本社との取引に関する届出義務など、日本国内とは異なる税務対応が必要になります。
- コンプライアンスの維持:年次報告書の提出、Registered Agentの維持、議事録作成など、法人格維持のための継続手続きがあります。怠ると法人格の停止(Administrative Dissolution)に至ることもあります。
6. Digima~出島~に寄せられるアメリカ進出相談の傾向
「Digima~出島~」に寄せられる相談の中には、「どの州に会社を設立すればよいか判断がつかない」「LLCとC-Corpのどちらを選ぶべきか」「現地の会計・税務まで一括してサポートしてくれる米国法人設立サービスを探している」といった声が多く見られます。設立費用の安さだけで判断し、後から事業実態のある州での二重登記や想定より高いフランチャイズ税に直面する相談も少なくなく、設立前から州ごとの違いを踏まえたパートナー選びが重要になっています。
7. よくある質問(FAQ)
Q. アメリカで会社設立する際、どの法人形態を選ぶのが一般的ですか?
将来的な資金調達やM&Aを見据える場合はC-Corp、身軽に事業を始めたい中小規模の進出ではLLCが選ばれる傾向にあります。S-Corpは株主資格の制約から日本企業の現地法人としては選択できないケースがほとんどです。
Q. アメリカで会社を設立するのにどのくらいの費用がかかりますか?
州への登録費用は数十〜数百ドル程度ですが、Registered Agent費用や専門家報酬を含めると、初年度で合計3,000〜10,000ドル程度を見込んでおくとよいでしょう。
Q. デラウェア州で設立するメリットは何ですか?
会社法の判例が豊富で法的な予見可能性が高く、州外で事業を行う法人には州法人所得税がかからない点が主なメリットです。一方で発行株式数に応じたフランチャイズ税が発生します。
Q. 設立した州以外で事業を行う場合、追加の手続きは必要ですか?
必要です。実際にオフィスや従業員を置いて事業を行う州がある場合、その州でも「外国法人登録(Foreign Qualification)」を行う必要があり、費用が二重に発生する点に注意してください。
Q. BOI報告義務は日本企業の米国子会社にも関係ありますか?
2025年3月の規則改正により、米国内で設立された内国法人の多くは対象外となりましたが、外国の実質的所有者を持つ一定の法人は対象となる場合があります。専門家への確認をおすすめします。
8. 優良な海外進出サポート企業をご紹介
今回は「アメリカで会社設立する方法」として、法人形態の選び方から設立の手順、費用の目安、州によって異なる費用・手続きの違いまでを整理してご紹介しました。
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「どの州に会社を設立すればよいか相談したい」「LLCとC-Corpのどちらが自社に合っているか判断してほしい」「設立後の税務・コンプライアンスまで任せられる米国法人設立サービスを探している」……といった、多岐に渡るご質問・ご相談を承っています。
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