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【2018年版】インドネシア経済の最新事情 ~停滞するインフラ開発からの脱却~

掲載日:2018年07月19日

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ASEANでも唯一のイスラーム国家と知られるインドネシア。世界第4位の人口を有するインドネシアでは、現在インフラ整備や投資環境の整備が進められています。インフラ整備では、特に中国や日本が投資する形で、高速鉄道計画などのプロジェクトが検討されています。

本稿では、インドネシアという国とその経済的特徴、更には諸国(中国・アメリカ)との関係、インドネシア進出のメリットについて見ていきます。

1. インドネシアとは?

ASEAN唯一のイスラーム国家

インドネシアは、人口約2.5億人の島国で、国民の85%以上がイスラーム教を信仰している、ASEANでも唯一のイスラ―ム国家です。首都はジャカルタで、全人口の約10分の1がジャカルタ首都圏に集中しています。人口では東京に次いで世界で2番目に多いとされています。

そのようなインドネシアですが、1994年までは、スカルノやスハルトによる開発独裁が続いていました。現在では、民主化を目指す動きが進んでいます。

2004年には、国内で初めて大統領選挙が行われ、スシロ・バンバン・ユドヨノ大統領が選ばれ、2014年まで、2期(1期5年)務めました。現在は、ジョコ・ウィドド氏が大統領に就任し、2019年まで務めます。

ジョコ大統領は、インフラの整備や手続きの簡略化、労働問題の解決を重点課題としています。上記の問題を解決することで、投資環境を改善し、外資の誘致を目指し、更には国内での投資を増加させようとしています。

2. 資源に依存も高い経済成長

資源輸出依存度が高い

インドネシアは、ASEANの中でも資源大国と言われています。

輸出の多くは、資源に頼っており、2011~2012年・2013年~2016年では、経済成長率が6%前後から5%前後に推移しています。これは、天然ガスや原油といった資源の価格が要因の一つとなっています。

2011年からの2年間は、価格が高騰しており、資源への投資が盛んにおこなわれました。

安定した経済成長率

インドネシアは、ASEANの中でも年平均5.6%で安定した経済成長率を誇っています。しかしながら年単位で見ると、2011年と2012年は、6%前後でしたが、2014~2016年は5%前後となっており、経済成長は、やや鈍化しています。

現在では、資源価格が回復してきたこともあり、インドネシアのGDPは5.1%となっています。また、2018年は5.3%になると予測しています。また、ジョコ大統領は、2020年までにGDPを7%まで増加させることを明言しています。

また、現地通貨ルピアも他の新興国と比べ安定している事から、為替リスクが少ないという面もあります。

3. 主要諸国との関係は?

蜜月な中国との関係

インドネシアにとって中国は、最大の輸出入国となっています。最近では、インドネシアの高速鉄道の建設プロジェクトに中国が中心となって、計画を進めています。これは、中国が「一帯一路」構想を進めるにあたって、非常に重要なプロジェクトとして位置付けています。

その他にもインドネシア大手財閥のリッポーグループが、中国最大のSNS「微信(Wechat)」を運営しているテンセントに出資しています。

中国とASEANでは、FTAを締結しており、インドネシアを含め、中国との関係はより密接になっていくと考えられます。

良好な関係を保ちつつあるアメリカ

アメリカとの経済関係は、中国と比べるとあまり深くはないようです。アメリカは、インドネシアにとって主要な輸出先となっています。

オバマ政権時は、良好な関係を築いていましたが、トランプ大統領の就任後は、イスラーム圏7ヵ国からの入国制限令により抗議の声も少数ながら出ました。これに対し、ジョコ大統領は、静観するように指示しています。

しかしながら、この7ヵ国には、インドネシアが含まれていないことから、良好な関係は続いていると判断しています。今後、ジョコ大統領は、入国制限を受けたイスラーム国家の「橋渡し」として、トランプ大統領の首脳会談開催を目指しています。

4. インフラ、投資環境整備に注力

投資環境整備で外資誘致

インドネシアは、タイヤベトナムと比べ、外資誘致などのアウトバウンドはそれほど整備されていないこともあり、内需主導型の経済となっています。

しかしながら、ジョコ政権は、これに対し中小企業の起業促進や税制改革、税関や貿易手続きの簡素化を行い、外需主導型への転換を目指しています。

これにより、世界銀行のビジネス環境ランキングでは、大幅に順位を上げることができました。また、労働問題でも最低賃金の定式化など、一定の成果を挙げています。

今後、投資環境をより整備していくにあたり、各国とのFTAの活用と見直しが必要になってくるかもしれません。

成果見えないインフラ投資、日本にも利あり

インドネシアでは、国民の大半がバイクを利用しており、ジャカルタ等の都市圏では、交通渋滞が懸念されています。交通渋滞をはじめ、インドネシアでは、インフラの整備が遅れています。

これに対し、2014年以降のジョコ政権では、そうしたインフラ問題に取り組んでいますが、この点についてはまだ成果が出ていません。しかし、電力に関しては、改善傾向が続いており、民間の電力事業の参入などにより、大型プロジェクトが進んでいます。

一方、陸上のインフラについては、未だ改善されていません。その為、中国が出資した高速鉄道計画は、渋滞解消の一歩となるのかもしれません。

この高速鉄道計画ですが、未だに遅々として進んでおらず、インドネシアと日本は、別の高速鉄道計画で協力していく可能性が高まっています。

5. インドネシア進出のメリット

個人消費市場として大きな可能性

インドネシアでは、通貨が安定していることから、個人消費が拡大しており、消費財を始めとした小売業界に可能性があります。2020年までには、インドネシアで人口の約5分の1が中間層入りとされています。

消費財系の企業では、セブンイレブンやファミリーマートといったコンビニがインドネシアに進出しています。

今後も拡大の傾向は続くと見られ、小売業界だけでなく、サービス消費という点でもメリットがあります。特にインバウンド市場では、その人口数からアプローチできる人数が他のASEAN諸国より多い、またビザの発給要件が緩和され、訪日がより簡単になったという利点があります。

実際、2017年には、35万人以上のインドネシア人が訪れており、年々その人数は増加しています。

市場成長性の期待度が高い

インドネシアは、世界第4位の人口であり、今後も2070年まで人口が増加するとの予測があります。更に、生産年齢人口も2055年まで増えると期待されています。

このため、上記の消費市場の拡大だけでなく、長期的にも経済成長が長期的に続くと見込まれています。

また、インドネシアは内需主導型の経済で、原油や天然ガス、パーム油が主な輸出製品となっており、自動車や機械などの工業製品の輸出は上記資源の輸出より劣っているという現状があります。

その為、製造業の進出という点においては、新たな市場を開拓することができ、現時点でも人口も日本の2倍以上いるため、その市場性は高いと言えます。

6. 課題は山積みも期待は高く

以上より、インドネシア経済を見てきました。インドネシアは、フィリピンと同様に、人口の増加が見込まれるという点では、魅力的な進出先といえます。

しかしながら、インフラ整備や貿易、法人設立手続き等においては、課題が残っています。

現在、インドネシアでは2,000社ほど日系企業が進出していますが、そのような投資環境が整備されれば、進出を検討する企業は増えると考えられます。

7. 優良なインドネシア進出サポート企業をご紹介

親日で既に進出している日系企業も多いインドネシア。

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(参照文献)
・外務省
インドネシア共和国 基礎データ
・みずほ総合研究所(2014年)
消費市場としてのインドネシア・フィリピンの評価 ~現地調査を踏まえて市場の成長性と課題を探る~」みずほ総論集Ⅰ号, pp.41~62
・Japan In-depth(2017年2月9日)
トランプ政権に飽きな見送るインドネシア
・みずほ総合研究所(2017年2月14日)
任期折り返しを迎えるインドネシア 現政権にの改革は道半ば」 ・三菱UFJリサーチ&コンサルティング(2017年6月13日)
インドネシア経済の現状と今後の展望 ~堅調な経済成長を続ける世界第四位の人口大国~
・じゃかるた新聞(2018年1月18日)
訪日客35万人超え 昨年 前年比3割増、10年間で5倍に
・REUTERS(2018年2月7日) 「インドネシアの中期成長率、5.6%に加速へ =IMF」 ・日本経済新聞(2018年2月13日)
焦るジョコ氏「https://www.nikkei.com/article/DGXMZO26849250T10C18A2EA1000/日本と赤い糸」 中国頼みの開発進まず
・日本経済新聞(2018年6月28日)
インドネシア財閥、中国テンセントに出資、デジタル事業強化
・Record China(2018年7月2日)
中国受注のインドネシア高速鉄道、建設工事がようやく全面スタート ―中国メディア
・NHK NEWS WEB(2018年7月15日)
インドネシア大統領「高速鉄道で日本と協力続ける」

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