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インドネシアの【首都移転】が閣議決定 | 移転の候補地パランカラヤとは…?

掲載日:2019年05月16日

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2019年4月29日にインドネシア政府が下した「首都をジャカルタからジャワ島外に移転する閣議決定」について、首都移転の理由と、候補地とされているパランカラヤの詳細と併せて解説します。実際の首都移転には今回の閣議決定から5~10年程度かかるとの見通しですが、移転先はジャカルタから北東に900kmほど離れたカリマンタン島(州)中部のパランカラヤが有力候補地に挙がっています。

そもそも、インドネシアの首都ジャカルタは、世界最悪と名高い(?)交通渋滞や住宅不足などによる環境問題、さらには地下水の過剰なくみ上げによる急速な地盤沈下を要因とする洪水の被害など、防災面においても、その都市機能が懸念されていました。

4月17日に実施した大統領選で再選したジョコ大統領にとっては、今回の首都移転が2期目の重要政策となるとされています。現在の首都ジャカルタの人口は1,000万人以上。また、その周辺には約3倍の人々が暮らしており、まさに人口過密状態となっています。また先述のジャカルタの交通渋滞による経済損失は年100兆ルピー(70億4,000万ドル)とも言われています。

首都を移転することは、政治や行政はもちろん、経済や文化にも大きな影響をもたらします。今回のインドネシア首都移転の理由と、新たな候補地について解説します。

■記事提供:『アジア経済新聞(2019年5月13日号)』 「インドネシア首都移転へ 閣議決定」より
〜一般社団法人海外インフラ研究協会 『アジア経済新聞』

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1. 経済機能はジャカルタに残し、行政などの中央の機能を新首都に

ジョコ大統領2期目の重要政策に

インドネシアのジョコ・ウィドド大統領は4月29日の閣議で首都移転計画について話し合い、ジャカルタをジャワ島外に移転する方針を決めた。ジョコ氏は大統領選で再選を確実にしているが、首都移転が2期目の重要政策になる可能性がある。今後、具体的な検討に入るとみられる。

中央銀行や投資調整庁、金融庁などはジャカルタに残したままで、残りの行政・立法・司法の中央の機能を新首都に移す。交通渋滞や地盤沈下などジャカルタが抱える問題は経済的損失など、あらゆる面で「負」をおわされており、首都移転は本格化するものとみられる。

移転先はジャカルタから北東に900kmほど離れたカリマンタン島(州)中部のパランカラヤが有力候補地に挙がっている。移転予算は323兆~466兆ルピアを想定しており、民間資金を活用する官民連携(PPP)手法も視野に入れている。首都移転が実現するのは5~10年かかるとみているが、首都移転には大規模なインフラ開発がさらに必要で、開発資金の確保など解決すべき課題は多い。

2. 首都移転によって首都圏と地方との経済格差をなくす

ジャカルタから北東900kmのパランカラヤが有力候補地

アジア経済新聞Vol.41 令和元年5月13日付

ジャカルタの首都機能移転は、アジア経済新聞(2018年1月15日付)が報じた。現在ジャカルタは、人口などあらゆるものが一極集中しており、とくに市内の交通渋滞は世界最悪といわれている。

現地メディアは同国政府関係者の話しとして、ジャカルタの交通渋滞による経済損失は年100兆ルピア(70億4,000万ドル)になると述べた。自動車やオートバイなどからの排気ガスなどによる大気汚染はひどく、環境は悪化し続けている。地盤沈下も激しく、一部地域では水没の危機にあるという。急激な人口流入、工業化に伴う地下水の過剰な汲み上げが地盤沈下を加速度的に進ませている。

現在ジャカルタの人口は1,000万人以上。その周辺には、約3倍の人々が住み過密状態に。ジャカルタはすでに限界を超えている。ジョコ大統領はこれらを考慮に入れ、首都移転を決めたという。

首都機能移転は、ジャカルタの一極集中をなくし、大統領府や省庁などの機能移転を地方に移す。首都圏と地方の経済格差をなくす目的もある。

閣議ではジャボデタベック(首都圏)内での移転案も含めて検討したが、地方の開発に力を入れてきたジョコ大統領はジャワ島外に移転する案を選んだ。地域間の経済格差を埋められるメリットがあるからだ。パランカラヤのほか、同島西部のポンティアナック、東部のサマリンダも候補地として挙がったが、パランカラヤが「首都として最適」候補となった。面積は2,678平方km、ジャカルタ州の約4倍。人口は同州の40分の1に当たる26万人と小規模だが、自然災害が起きにくい立地が移転地として評価された。

ジャカルタの地方移転は、これまで何度も提起されては立ち消えになっている。日本の国土交通省が2017年3月に策定した「首都機能移転に関する海外事例分析調査報告書」にも取り上げられている。首都機能移転は、政治的な道具にもされてきており、今回もそのような見方をするジャカルタ市民は少なくないという。交通渋滞、大気汚染、洪水、人口過密など問題が深刻化すると、かならず首都移転が取り上げられてきたからだ。

今回、有力候補に挙がっているカリマンタン島のバランカラヤは、同島中部カリマンタン州の州都で、初代スカルノ大統領が新設した州都として知られている。ジャカルタに代わる首都として、その機能を移転させる計画もあったという。このためインドネシアを象徴する建物が多く造られている。

パランカラヤは、内陸部に位置しているので洪水などの自然災害が少ないことや、豊富な天然資源にも恵まれている。それを考慮に入れて有力候補に挙げられた。初代スカルノ大統領が将来の首都にする、と発言したことも大きかったようだ。

ジャカルタは、オランダ植民地時代から首都としての役割を果たしてきた。1945年から独立戦争の間には、軍事的な理由で首都が移転したことはあったが、1949年の独立後はジャカルタが首都として復帰した。そして政治・経済の中心地として発展を続け、現在、ジャカルタ州は人口3,000万人の東南アジア最大のメガシティーだ。

ジャワ島は国土面積の7%を占めるに過ぎないが、人口は60%を超える約1億人が集中している。地震、火山噴火、洪水などの自然災害に対して脆弱であるため、新首都はカリマンタン島などジャワ島以外に建設すべきとの意見は根強くあったという。

3. 世界最悪の交通渋滞&深刻な地盤沈下による洪水被害が大きな要因

歴代大統領もパランカラヤへの首都移転を検討

パランカラヤは、スカルノ初代大統領が主導し、1957年に建設された。人工都市で当時から首都移転構想があったという。インドネシア一の広さを誇り、広大な森林地帯は、オランウータンなどの動物も棲んでおり、人間と共存も可能だ。ユドノヨ前大統領もジャカルタの渋滞解決策としてパランカラヤやスハルト大統領がジャカルタ南東約60kmにあるジョンゴル地区に首都機能移転を検討していたが、実現には至らなかった。

ジャカルタで最も深刻なのが交通渋滞だ。世界78都市を対象に交通渋滞事情をイギリスの車両潤滑油メーカー「カストロール」が調査した結果、ワースト1に輝いたのがジャカルタだった。車だけでなく、大量のオートバイが渋滞に拍車をかけている。排気ガスによる大気汚染も深刻な状態にある。

アジア経済新聞Vol.41 令和元年5月13日付

さらに深刻なのが地盤沈下だ。世界最悪のレベルで沈下が進んでおり、2025年までに約180cm沈下するともいわれている。今も7.5cmというスピードで沈下し続けているという。

土地の高さに対して海水面が異常に高くなっており、洪水が起きやすくなっている。このままでは空港や主要幹線道路の水没は避けられず、今後、適切な防御策が取られなければ、2025年には海岸から5km内陸にある大統領府まで達し、市内の歴史地区以北は完全に水没するとまでいわれている。

■記事提供:『アジア経済新聞(2019年5月13日号)』 「インドネシア首都移転へ 閣議決定」より
〜一般社団法人海外インフラ研究協会 『アジア経済新聞』

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今回は、『アジア経済新聞(2019年5月13日号)』 「インドネシア首都移転へ 閣議決定」より、インドネシア政府が下した「首都をジャカルタからジャワ島外に移転する閣議決定」について、首都移転の理由と、新たな候補地の詳細と併せて解説しました。インドネシアの首都移転の理由を理解し、今後の動向に関心を持つことは、インドネシアでの海外ビジネスにおける重要な指標となるはずです。

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