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フィリピン現地の「送り出し機関(人材派遣会社)」選定のポイントを徹底解説!

掲載日:2019年01月11日

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本稿では、フィリピン現地の送り出し機関(人材派遣会社)の選定のポイントを解説します。

2018年12月8日未明に、改正出入国管理法が、参議院本会議で可決、成立しました。今回の法案は、外国人に対するこれまでの在留資格にさらに2つの資格を新設するものですが、2018年6月に法務省が発表した日本に在留する外国人の数は263万人となっており、1959年以降、もっとも多い数となっています。

それを国籍・地域別に見てみると、中国が最も多く74万1,656人。その次が韓国で45万2,701人、さらにベトナムが29万1,494人、そしてフィリピンが26万6,803人となっており、ブラジルが19万6,781人と続いています。

さらに、在留資格別に見てみると、先述の入管法改正の争点にもなっている「技能実習」が28万5,776人となっており、もっとも多いのが「永住者」で75万9,139人、続いて「特別永住者」が32万6,190人、さらに「留学」が32万4,245人となっています。

いずにせよ、今回の法案成立に伴い、現在フィリピン国内でも、日本のエージェントや受入機関の現地視察、送り出し機関との連携など、受け入れ準備の動きが活発化しています。そんな中、送り出し機関の選定ができず苦労している日系企業、団体も少なくありません。

また、本稿で解説する選定ポイントは、フィリピンにおいて、実際に筆者が複数の人材派遣会社と共に行った業務における経験をまとめているため、多少偏った内容となっている可能性がありますが、予めご了承ください。

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1. フィリピン送り出し機関の選定ポイントとは?

2018年12月8日、改正出入国管理法が成立

2018年12月8日未明に、改正出入国管理法が、参議院本会議で可決、成立しました。

2018年12月8日に、外国人労働者受け入れを拡大する改正出入国管理法が成立しました。本案は人材確保が困難な産業分野で、単純労働を含む外国人労働者の受け入れを開始することが目的となっています。

改正法では、建設業や介護業など14業種が対象となっており、一定技能が必要な業務に就く「特定技能1号」、熟練技能が必要な業務に就く「特定技能2号」の在留資格が新設されます。2号については、長期在留や家族の帯同が認められます。

送り出し機関が行う業務は主に下記のようになっており、送り出しまでの、全体の期間は日本語教育を除けば2~3ヵ月程度です。送り出し機関の良し悪しは、下記の項目の遂行、及び候補者による下記の項目遂行のアシストで決まります。

1. POEAによる発注書の承認:1週間
2. 応募~募集プロセス:数週間
3. 健康診断・雇用研修・契約書署名等:2週間
4. ビザ取得・出国前研修・就労許可証等:3週間
5. 事前日本語教育:2~4ヵ月

フィリピン送り出し機関が行う業務の上記5点のチェックポイント

■1. フィリピン海外雇用庁との関係性
POEA/フィリピン海外雇用庁(Philippine Overseas Employment Administration)と関係性ができていること。

■2. 教育機関とのコネクションなど
応募、募集は地元の教育機関(専門学校や大学など)とのコネクション、または独自の人材開拓ルートを確立できていること。

■3. 健康診断
健康診断などに関しても研修生任せでなく、特定の業者をきっちり指定できること。雇用研修がシステム化されていること。過去の契約書を確認させてもらえること、など。

■4. ビザ取得、出国前研修、就労許可書など
ビザ取得は特定の代理店のみが対応可能なため、取引先をきっちり確認すること。

■5. 日本語教育
日本語教育に関しては、派遣会社自体が教育機関を持っていることもありますが、多くの場合はパートナーと契約しています。パートナーの日本語教育団体の教員人材状況、ライセンスの有無などは事前に確認することをオススメします。

2. 優良なフィリピン送り出し機関を見極めるには…!?

フィリピン送り出し機関の善し悪しを判断するポイント

ここまでで、送り出し機関のポイントを、業務項目で簡単にまとめてみましたが、ここからは主に、経験則で、どこを見れば送り出し機関の良し悪しが判断できるのかを、紹介していきたいと思います。

1. 業務のスピード

いくつもの人材派遣会社とやり取りしてみて理解したポイントの1つ目は「返信の速さ」=「良い人材派遣会社」という式です。完全に経験則ですが、これはほとんど絶対と言ってもよい基準だと思います。

なぜなら、募集が始まると、人材派遣会社の仕事業務の殆どが応募者に書類などを準備させて確認するという作業であるため、フォローアップが遅い会社ほど業務がどんどんが遅れていくからです。返信が早いのは業務分担がきっちりできている証拠で、優秀な事務スタッフを適切に備えている判断材料となります。

人材の宝庫とも言える現在のフィリピンでなかなか業務が進まなかったり、人が集まらなかったりする理由は3つしかありません。

(1)業務能力不足(フォローアップが遅く対応できていない)
(2)優先順位が下げられている(集まっているが他のクライアントへ流しているなど)
(3)他社に取られている


いずれのケースにしても、対応スピードが遅い派遣会社とは取引をするべきではないでしょう。送り出し業務に関してはスピードがすべてを物語ると言っても過言ではありません。

2. 派遣会社の立地など

応募者が集まらない、業務が進まないなどのトラブルの理由が、派遣会社の立地である可能性があります。これはオフィスの立地というよりも、ヘッドオフィスの管轄の問題です。これまで人材派遣会社とトラブルになったり、問題が報告されたケースを分析してみると、支店でのトラブルが多く、オフィスのある場所に責任者がいないということが多々ありました。

担当者と進めていると「ボスに聞いてみないとわかりません」、「それはボスに確認します」ということが多く、そのため問題がどんどん先延ばしになってしまい細かな対応がされないのです。トップは業務自体を自分の手では行わないため、どうしても担当者に進捗を聞くことになりますが、この点では、人材を集めたい地域にヘッドオフィスがあるということは大きなアドバンテージになります。

人材派遣会社のヘッドオフィスの所在地は、教育機関との連携や地元とのコネクション、などにも直接関わります。

3. 料金

人材派遣自体の一人あたりの費用は7万円~13万円程度で、そのうち手数料は5万円程度の設定をしている派遣会社が多いです。またマニラと地方では料金が異なります。多くの場合地方のほうが料金は高くなります。

これは地方の場合はマニラのエージェントを通していたり、関連業者の手数料が含まれたりするためです。料金は安いに越したことはありませんが、何にどの程度の費用がかかっているのか、内容をきっちり把握することが大切です。その上で各社比較して、料金の正当性が担保されているかを確認して、送り出し機関選定を行うべきでしょう。

4. 競合の状況

現在、相当数の日系企業、受け入れ団体などが、フィリピン中の派遣会社にアプローチを行っています。そのため有名になっている送り出し機関はすでに多くのクライアントを抱えている場合があります。

その場合に問題となるのは、自社に応募してくる候補者の質です。前段にも優先順位について書きましたが、いい候補者は契約料金の高い別のパートナーに優先的に回す、ということが実際に起きています。パートナーとなる派遣会社がどのくらいクライアントを抱えており、どのくらいの人数を現在募集しているのかを把握する必要があるでしょう。

5. 独自の人材開拓ルートを持っている

現在は完全に買い手市場で人材はいくらでも見つかると思われがちですが、そうではありません。前述のように競合各社が優秀な人材を先取りしようとするからです。そのため、人材派遣会社が独自の人材開拓ルートを持っていることが重要となります。

独自のルートとは、たとえば各種専門学校、大学、地方自治体などとのコネクションです。教育機関を巻き込んでルートを抑えることにより、良い人材にリーチできる可能性が高まります。

現在、ほとんどの人材派遣会社がFacebookなどのSNSを利用して人材を集めていますが、SNSは一般公募ですので、候補者も複数の派遣会社に登録していると考えるべきです。その場合、より条件の良さそうなプログラムに流れてしまうということが発生します。

6. 行政、POEA(フィリピン海外雇用庁)などとの太いパイプ

現在は完全に買い手市場で人材はいくらでも見つかると思われがちですが、そうではありません。前述のように競合各社が優秀な人材を先取りしようとするからです。そのため、人材派遣会社が独自の人材開拓ルートを持っていることが重要となります。

独自のルートとは、たとえば各種専門学校、大学、地方自治体などとのコネクションです。教育機関を巻き込んでルートを抑えることにより、良い人材にリーチできる可能性が高まります。

現在、ほとんどの人材派遣会社がFacebookなどのSNSを利用して人材を集めていますが、SNSは一般公募ですので、候補者も複数の派遣会社に登録していると考えるべきです。その場合、より条件の良さそうなプログラムに流れてしまうということが発生します。

7. 実績

過去に日本へ派遣した実績があること。また可能であれば、その実績が興行ビザ関係の仕事のみではないことが望ましいと思われます。

過去に興行(エンターテイメント)系での派遣をしている派遣会社とのトラブルの相談を受けることがありました。現地の派遣会社自体の問題だけでなく、過去に関わっていた日本人とのトラブルなどが挙げられます。

3. 信頼に値するフィリピン企業とのパートナーシップを…!

結局最後は…「人」

いかがでしたでしょうか。ここまでフィリピンの現地送り出し機関選定のポイントとして、業務内容及び送り出し機関とのやり取りの中での所見を中心に共有してきましたが、送り出し団体も結局最後は「人」です。

信頼に値する人が運営する企業とパートナーシップを組めるか、そこが全てでしょう。

送り出し団体の選定に失敗のないよう、可能な限りのポイントを書かせていただきました。参考にしていただけると幸いです。

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この記事を書いた人

Ichido Miyake

三宅 一道

株式会社クリエイティブコネクションズ&コモンズ

2001年よりバンドマンから一念発起してフィリピン・ダバオ市に移住。2012年に株式会社クリエイティブコネクションズ&コモンズを設立。ミンダナオ日本人商工会議所(JCCM)・会頭も務める。

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