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フィリピン現地企業がそっと教える!? | フィリピン輸出入ビジネスの㊙ノウハウとは?【後編】

掲載日:2020年12月15日

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フィリピン輸出入ビジネスのノウハウについて、フィリピン現地の日系企業だからこそ知っているとっておきの情報と併せて解説するインタビューシリーズの後編です(※前編はコチラ)。

本稿では、実際にフィリピンの輸出入ビジネスに携わっている方に、海外貿易の際の注意点などをお伺いし、注意点や成功のポイントを探ります。インタビュイーは、株式会社エコレグループ代表取締役の木下優氏。リサイクル品を中心に、フィリピン、カンボジア、タイなどの国々へモノを輸出している企業です。

フィリピンに限らず、「輸出入・海外物流」といった「モノを運ぶ」業務は、海外ビジネスにはつきもの。しかし、近年成長著しいASEAN諸国では、インフラや制度関連の整備が進んでいないケースも多く、トラブルにつながることも少なくありません。

インタビュアーはフィリピンの「ミンダナオ日本人商工会会頭」の三宅一道氏。三宅氏は、フィリピン・ダバオにて起業支援・コンサルティング事業などを行っている株式会社クリエイティブコネクションズ&コモンズのファウンダーでもあります。

Photo by Guillaume Bolduc on Unsplash

1. フィリピンへ商品を輸出する際の「リスク回避」とは?

フィリピンで「売り先」を探す際のリスク回避について

【前編】からの続き…

木下: まずは本当に100%信頼できる(フィリピン現地の)パートナーの場合、そういうところはぶっちゃけ契約書を交わして完全後払い、つまり品物が届いてからの入金でもOKですね、まぁそんなところは滅多にないですが。日本人の感覚で信頼できると思ってそれをやると九分九厘やられます。自分も散々痛い思いをしました(笑)

で、次はその逆で、取り引きとかが初めてで、どうなるか分からない、というときは、完全100%前金でやってもらいます。商品代はもちろんのこと輸送経費まで全て完全に入金があった状態で、乙仲さんにお願いする、ということですね。それから、半金前金のパターン、これが一般的方法の1つなんですが、まずコンテナに積み込む前に50%入金してもらいます。このパターンは結構複雑なので、説明します。コンテナが港に届いて輸出通関の後、コンテナを船に載せますよね、で、コンテナが船に載った瞬間に船会社がBL(船荷証券)という書類を発行するんですが、そのBLが発行された時点で、残りの50%を振り込んでもらうというパターンです。

例えば、私が輸出元で、三宅さんがテンガを輸入したい荷受人の場合、テンガのコンテナが船に載ったら、船会社がBLを発行し、それを乙仲業者が受け取ります。で、乙仲から木下のところにそれが転送されてくる。で、フィリピンで待っている三宅さんにそれをメール添付で送るんです。三宅さんは現地の乙仲を介してそのBLを持って港に行きます。それで三宅さんが荷受人であることの証明となり、コンテナをリリースできるんです。

BL(船荷証券)がないとコンテナからテンガを受け取れない!?

三宅: つまり私は、BLがないとそのコンテナはまだ木下さんのものなので、テンガを受け取れない、ということですか?

木下: ええ、三宅さんはBLをもらうために木下に残金を振り込まなくてはならないんですよ。だって早くテンガ欲しいわけですから(笑)。なのでBLがリスクヘッジとなって、BL発行時に半金とか、全額とかの取引形態が多いんです。ところが、BLを発行されてるのに三宅さんがお金を振り込まない、というパターンがフィリピンではよくある。

三宅: 私は振り込みますって(笑)。

木下: でもですね、フィリピンではよく入金のタイミングに限ってバイヤーさんの家族が大きな病気になるんですね(笑)

三宅: あぁ、仮病ですか。

木下: いや、仮病かどうかは知らないですけど、とにかく家族が病気になって入院費が必要だから、ちょっと待ってくれ、というのはよくあるパターンなんですよ。まぁ実際入院が多いのは事実なんですが。

三宅: はい、まぁよくありますよね。

木下: で、そのリスクを回避するには、現地に他の買い手を持っている、とかが必要になってきます。買い手としても、初めてのやり取りだと本当にものを送ってもらえるのか心配だと思うので、半々というのはフェアだと言えばフェアなんですが、やはり輸出側にはリスクがありますね。で、BLは実際に港を出てから発行されるので、もうコンテナを止めようがないんですよ。だからBL発行後にそうなった場合、入金がないまま港に着いてしまう。

三宅: 奥が深いですね。コンテナの価格的にはどんなもんなんですか? 木下さんのところの場合は。

木下: コンテナ1本で100万円くらいですかね。バイヤーによって予算が違うんです。なので中身も違ってくる。バイヤーさんの予算や求めてる商品、品質もきっちり把握することが重要ですね。

2. フィリピン輸出ビジネスにおける「複数の支払い方法」とは?

信用状取り引き(LC)とは?

三宅: 今教えてもらったもの以外に、他にも支払いの方法ってありますか? 完全前払い、後払い、半分前金でBL発行時に残り半金をもらうパターン、ここまでに3つ教えていただきましたが。

木下: 信用状取り引き(LC)というのがあります。これはかなり大きい取り引きをされている業者さんがやる手法ですが、間に金融機関に入ってもらうやりかたです。私(木下)と三宅さんの間に金融機関が介入して、金融機関が入金確認できたら、物を現地まで送り、現地でも金融機関が到着を確認します。到着したらサプライヤーである木下に、金融機関から振込がある。

それから、歩合制、というのも可能です。商品が売れたら払ってもらう。ただしこれは、よっぽど信頼や担保がないと無理ですね。殆どの場合、というか99%失敗します。

三宅: 厳しいですね。実際木下さんの場合はどうされているんですか。

木下: 弊社はリユース品がほとんどなので、ちょっと特殊なんですが、オークションをやっているんですよ。弊社で現地法人もつくってオークションを現地の日本人パートナーと組んで展開しています。なので万が一現地で入金がなくても、日本のうちの会社が責任を取る。これは輸出パートナーのリスク回避にもなりますし、反対に現地のバイヤーが高いお金を払ったのに中身はゴミだったというリスクもない。リユース品という特殊性があるので辿り着いた結論だと思います。

3. フィリピン輸出ビジネスで「リユース商品」を集める際のポイントとは?

フィリピン輸出を始めるタイミングについて

三宅: よく分かりました。ありがとうございます。では、木下さんのリユース業界の輸出品を集める、という部分はどうでしょう。何かポイントとなるようなことがありますか?

木下: これは特に弊社のように一般リユース品を扱っているところは輸出のためだけに物を集める、ということを考えると失敗します。元々ものが集まっている、またはものが余っている業者、例えば、商品が余って今まで廃棄処分したり、近くの輸出業者に安く売っていたけど、これを海外に輸出したいだとか、生産はいくらでもできるけど、マーケット拡大のために今後海外に売りたい、みたいな場合に輸出を始めるべきなんだと思います。なので、モノの動線だけを変えればいい、というパターンに当てはまるならいいんじゃないかと。わざわざモノを1から集める必要がない業者というべきか。

三宅: おおー、なるほど、ということは私はテンガの輸出をやるべきではないですね(笑)

木下: そうです。テンガの輸出はテンガさんにやってもらってください(笑)

三宅: 最後に、フィリピンへの輸出で知っておいたほうがいいことが他にあれば、教えてください。

フィリピン現地のブローカーが見積りの内訳を出さない理由

木下: そうですね。フィリピンで言えば、現地のブローカーは見積もりを出さないですね。

三宅: えっ(笑)どういう意味ですか?

木下: 見積もりを出してもらうじゃないですか、普通は。ブローカーっていうのはつまり現地の乙仲さんなので、こちらも全ての経費の中身を見せてもらいたいわけですよ。詳細です。でも、フィリピンでは何にいくらかかるのか、っていう内訳が出てこない(笑)。過去に出てきたところは、1社しかないないです。

三宅: それって大丈夫なんですか?というか信用できないですよね。

木下: まぁ向こうにも色んな事情があるようです。全部パッケージになってて、中身はブラックボックス、というのが通常のパターンで、現在は大体パッケージで17万~18万ペソ(約40万円)くらいですかね。何もトラブルがなければ、このくらいの額。で、唯一出してくれた業者の内容を見てみて、納得しました。

三宅: 何だったんですか?

木下: 詳細をよく見てみると、「ポートポリスなんとか」という項目があるんですよ。港の警察・・・つまり、賄賂ですね(笑)。流石に賄賂とは書けないので、業者としては見積もりを出したくないんですね。リサイクル品の場合は、色んな商品が入っているので、全部税率が違う。テレビ、家具、家電、食器、全部税率が違う。税率表は、これも本一冊分くらいの区分があるので、実際全部の税率を計算するとか不可能なんです。なのでそれを回避するために、袖の下的なものが存在しているようです。まぁこれは、フィリピンの法的なグレー、実態はホワイトな相場になっていて今のところ大丈夫みたいですね。

三宅: 木下さんのところは大丈夫なんですか(笑)

木下: いや、これをやっているのは弊社でなく、フィリピンのブローカーなので、うちが法律に抵触しているということはありません(笑)。あ、あと、ブローカーに聞いた話ですが、マニラの税関はアリゲーターと言われているらしいです。

三宅: 食らいついたら離さない(笑)

木下: はい、輸入通関を終了するまで、7つの関門がある。つまり、窓口7個全てに賄賂が必要だという話を聞いたことがあります。ブローカーが言うには、窓口に行くと机の一番上の引き出しが開けてあって、そこに賄賂を入れる。そうしないと、目も合わせてくれない。ハンコすらつかない。なのでブローカーさんも大変なので、明細とかは大目に見て上げたほうが良いと思います(笑)

三宅: ありがとうございました。いやー、本当に、餅は餅屋、というか、蛇の道はなんたらですね。

木下: はい、こちらこそありがとうございます。蛇というか、ワニに睨まれないように気をつけてください(笑)。リユース品のフィリピン輸出に関しては、細かく相談に乗れると思いますので、何かありましたら、いつでもご相談ください。

【前編】はコチラ

講師:木下優 1977年生まれ
株式会社エコレグループ 代表取締役・特定非営利活動法人ロータスチルドレン 理事長
2008年にリユース業界のWEBマーケティングを展開する株式会社エコレグループを設立。2009年からフィリピンに中古品の輸出事業をスタート。現在はフィリピンの古物市場「REN A MARK JAPAN AUCTION」の日本事務局を担当。2016年 カンボジアに現地のリサイクルショップに中古家電の卸販売をするASEAN TRADE CENTERを設立。フィリピン、カンボジア、タイに輸出先を拡大している。

企画/​インタビュー構成
株式会社クリエイティブコネクションズ&コモンズ
Founder:三宅一道(ミンダナオ日本人商工会会頭)

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この記事を書いた人

Ichido Miyake

三宅 一道

株式会社クリエイティブコネクションズ&コモンズ

2001年よりバンドマンから一念発起してフィリピン・ダバオ市に移住。2012年に株式会社クリエイティブコネクションズ&コモンズを設立。ミンダナオ日本人商工会議所(JCCM)・会頭も務める。

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    (1)海外事業の担当人材の不足
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    私たちは日本企業の東南アジア・東アジア・アメリカへのグローバル展開をサポートします。

    私たちは関わった以上、提案する会社です。
    グローバル展開・オンライン展開における実績・ノウハウから貴社の新しい試みをサポートします。

    私たちのサービスは下記の4つのカテゴリに分かれます。

    ❖コンサルティング(プロジェクトマネージメント・フィジビリティスタディ)
    ❖マーケティング(プロモーション含む)
    ❖グローバルエージェント(海外事業展開総合サポート)
    ❖クリエイティブ(制作業務全般)

    これまで日本企業のグローバル展開・オンライン展開の事例から得たノウハウと経験から逆算し、
    必要なサポートを何かを考えたうえでつくったサービス領域です。

    私たちが日本企業のサポートを行うサービスの根底には、
    "失敗の可能性を下げ、成功の可能性を上げること"がミッションにあります。

    ------------------------------------

    ■コンサルティング
    − プロジェクトマネージメント
    ∟ グローバル展開
    ∟ オンライン展開

    − フィジビリティスタディ/実現性・市場調査
    ∟ 有識者調査
    ∟ 企業信用調査
    ∟ 競合調査/分析
    ∟ 自社調査/分析
    ∟ 消費者調査
    ∟ パネル調査

    ------------------------------------

    ■ マーケティング
    − Webマーケティング
    ∟ SNSマーケティング
    ∟ SEO
    ∟ メールマーケティング

    − 海外テスト販売代理店
    ∟ EC
    ∟ 現地店舗

    − プロモーション
    ∟ Web
    ∟ SNS
    ∟ インフルエンサー
    ∟ 現地メディア
    ∟ 広告運用

    ------------------------------------

    ■ グローバルエージェント
    − SNS開設〜運用代行
    ∟ 海外
    ∟ 国内

    − EC出品〜運用代行
    ∟ 越境EC(自社)
    ∟ 各国ECモール

    − 販路開拓
    ∟ 販売代理店探し〜交渉〜やりとり

    − 翻訳・通訳

    − 申請・手続き業務
    ∟ FDA
    ∟ 保険

    − 法務・税務・人事・労務

    − オンライン集客代行

    ------------------------------------

    ■ クリエイティブ
    − サイト制作
    ∟ EC制作
    ∟ 多言語化サイト
    ∟ LP制作
    ∟ ほか各種サイト
    ∟ システム開発

    − コンテンツ
    ∟ スチール撮影
    ∟ 動画撮影・編集
    ∟ アニメーション制作

    ━━━━━━━━━━━━━━━━

    新規事業展開をする企業にとって言うまでもなく、失敗も成功もイメージが湧きづらいものです。
    「何をやればいい?」「何から進めればいい?」「気をつけるべきことは?」「資金はどのくらい必要?」不安や疑問は数え上げたらキリがなく、上がってくるものです。

    どのような事業推進にも”プロジェクトマネージメント"という働きはとても重要な存在だと考えていますが、特に新規事業にとっては絶対要素だと考えます。

    プロジェクトマネージメントは
    目的達成のためにゴールから逆算してプロセスを考えてリードする働きです。
    具体的には計画・進捗・作業系統化・リソース(ヒト・カネ・モノ)・時間・リスクなどの各条件を管理しながら、プロジェクト完了までチームを効率的にリードしていくことです。

    とてもシンプルに言えば、仕切り役・リーダー的存在です。
    この働きに必要な資質は以下だと考えます。

    ❖俯瞰視(Bird's-eye view)ができること
    ❖判断力・決断力(ブレない一貫性)
    ❖専門的な知識・経験
    ❖インプット力(情報収集力・傾聴力)
    ❖アウトプット力(伝達力)
    ❖ビビり力(不安だから整える、先を見て備える)

    ------------------------------------

    [俯瞰視(Bird's-eye view)ができること」
    私たちはこれまでの事例から自社リソースではかなり難しいと考えます。たとえその能力があっても、その会社での立場や愛社精神・商品/サービスへの愛情/熱意が俯瞰位置を保てず、
    主観の位置になってしまうことが原因にあります。

    [判断力・決断力(ブレない一貫性)]
    俯瞰視と同様、これまでの事例から自社リソースではかなり難しいと考えます。たとえその能力があっても、正しい判断・決断をするためには、“何か・どこか・誰かに偏らない、事実に基づいたフラットな位置”を保てる人間であることが絶対条件になります。

    [専門的な知識・経験]
    私たちはこれまでの事例からグローバル展開・オンライン展開における知識・経験を持っています。ミッションは”事業の失敗の可能性を下げ、成功の可能性を上げること”です。

    [インプット力(情報収集力・傾聴力)]
    プロジェクトに関連する情報を効率よく収集していく力、そしてチーム内の声に傾聴する力がとても大切です。
    ここで大切なのは、ただ集めるのではなく、プライオリティとセグメントを明確にして収集する情報を選択できることです。

    [アウトプット力(伝達力)]
    案件にもよりますが、多くの管理(進捗・タスク・リスク・品質・構成・コスト・リソースなど)をする中で、必要な情報を色・リズム・温度・強弱・時差・ツールで分けた伝達をしていける力が必要になります。

    [ビビり力(不安だから整える、先を見て備える)]
    “先が見えないから不安、計画が立てられない”そこがスタートです。
    このスタート地点からプロジェクトを設計・管理するために必要なセンスはまず、臆病かどうかです。
    この不安をひとつひとつ消し続ける活動がプロジェクトマネージメントの根本になります。
    自分がビビる気持ち・人がビビる気持ちに敏感に察知する力はこの分野で重宝します。


    私たちはこれら6つの資質を持つプロジェクトマネージメントという働きは、外部が担うべきことだと考えます。
    プロジェクト(計画)マネージメント(立案〜管理〜調整)はどんなことにも必要です。
    コンサル屋さんが専門用語で難しい言葉の横文字を並べる中、私たちはリアルなサポートをしていくために、必要な考え方と伝え方と、会話を重要視します。

    目標は何か。
    達成のために、いつ・だれが・なにを・どこで・どうするのか。
    目標から逆算で具体的なやるべきことを落としていくというとてもシンプルな事業推進が多くの企業にとって、”自社だけでは難しい”ことです。

    私たちは海外進出サポートという立場で携わるからこそ、事業主ではない立場で、
    貴社の事業に必要なことを考え、動かす役割として、プロジェクトマネージメントというやり方を持っています。

    スポーツで言えば選手ではなく、監督や選手の体調管理を行うコーチだと思ってください。

    事実、当社は事業主が作成する事業計画書がまだ完成していない段階から携わることが多く、
    抽象的な事業計画を具体化・実現化するサポートをしております。

    俯瞰・外部から事業推進に寄り添うことで、保てる熱・リズムが当社の存在意義になればと考えています。

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