シンガポールビジネス基礎知識まとめ-シンガポール進出時に知るべき3つの情報

「シンガポールビジネスの基礎知識まとめ」と銘打って、日本企業としてシンガポールに進出する際に、これだけは知っておきたい3つの情報をまとめてご紹介します。
加えて、あなたのシンガポール進出に必要な資料を無料でダウンロードできるサービス「Digima Libray」より、シンガポールビジネスに特化した「シンガポールビジネスを支援するサービス一覧」をピックアップしてご紹介します。
本稿をぜひアナタのシンガポールビジネスの情報収集にご活用ください。

▼シンガポールビジネス基礎知識まとめ-シンガポール進出時に知るべき3つの情報
- 1.「シンガポールのビジネス上のメリット」を知る
- 2.「シンガポール経済の最新状況」を知る
- 3.「アジアのハブとしてのシンガポールの最新物流事情」を知る
- 4. シンガポール進出に関する情報収集には2つの軸がある
- 5. シンガポール進出に必要な情報を効率よくリサーチする方法を教えます!
▼ アナタのシンガポールビジネスを成功させるために
1.「シンガポールのビジネス上のメリット」を知る
世界No.1のビジネスフレンドリーな外資優遇制度の数々を誇るシンガポール
シンガポールに拠点を置く海外企業は約7,000社。日本企業は約1,600社が進出しており、それらの多国籍企業が重要視しているのは、その地の利を活かした「東南アジア事業のハブ」としてのポテンシャルです。
実際、シンガポールに展開する多国籍企業の6割が、グローバル統括拠点としてシンガポールを活用しているとの報告もあります。
古来より、海上を行き来する貿易船の拠点として発展し、いわば「物流のハブ」としての利便性が評価されてきた歴史を持つシンガポール。21世紀の現在においては、グローバル経済が発展していくのと比例して、いまや名実ともにASEAN諸国の中心地として、アジアのみならず世界中から進出企業があいついでいます。
国際連合の専門機関である世界銀行の調査によると、世界でもっともビジネスがしやすい国のランキング2位がシンガポールでした(※2019年発表。ちなみに1位はニュージーランド。日本は29位)。
その189ヵ国を対象に10項目で調査を実施したレポートにおいて、〝対外貿易〟〝契約の強制力〟といった項目で高評価を獲得しているシンガポールですが、たくさんの海外企業がシンガポールを拠点とする大きな理由は、法人税制を始めとする様々な優遇制度と、国際的な競争力を高めることに特化した独自のビジネス環境にあります。
例えば、法人税制度ならば、シンガポールの法人税=企業所得税となり、所得とみなされたもの以外には課税されない仕組みになっています。
その法人税率も最高で17%とされており、さらに多岐にわたる優遇制度のおかげで、その実効税率は10%にも満たないケースも多々あります。
そもそも法人税=企業所得税であるならば、利益のない赤字企業には法人税の支払い義務が生じませんし、法人登記から3年以内のスタートアップを対象とした税制優遇措置なども存在します。
また、「出資制限」「業種規制」「最低資本金」といった規制もなく、国家の安全保障に関わる公共事業や、メディア関連といった分野を除けば、外資100%でも事業をスタートすることが可能なのです。
このようなスペシャルなビジネス環境は、まさにシンガポールならではと言えるでしょう。
これらの「シンガポール進出のメリット&デメリット」については、下記にリンクしたコンテンツ「シンガポール進出のメリット・デメリット|日本企業の拠点数・最新進出動向」にて詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
2.「シンガポール経済の最新状況」を知る
段階的な成長と回復を見せているシンガポール経済
シンガポール貿易産業省(MTI)によると、2023年第3四半期のGDP成長率は前年同期比0.7%でした。これはパンデミック後の経済の強化と適応を示しています。
2022年第3四半期に前年同期比4.0%、続く第4四半期の前年同期比が2.1%と成長していましたが、2023年第1四半期に0.4%と成長が減速していたことを踏まえると、段階的な経済の復興を見せていると言えるでしょう。
この成長の主要因は、バイオメディカル、テクノロジー革新、そしてデジタル経済の拡大です。パンデミックの中で重要性が増したこれらの分野は、シンガポールの経済を多様化し、より持続可能な基盤を築いています。
具体的には、バイオメディカル産業が、COVID-19に関連する医薬品や医療機器の需要が成長を牽引しています。電子商取引、フィンテック、サイバーセキュリティといった、デジタル経済部門の成長の影響もあります。これにより、シンガポールはデジタル化とイノベーションのリーダーとしての地位を確立しています。
伝統的な製造業も微増しており、これはグローバルサプライチェーンの正常化と国際貿易の回復によるものです。この分野では、特に電子製品と化学製品が成長を牽引しています。
シンガポール政府は、これらの産業のさらなる発展を支援するために、デジタル化とイノベーションの推進、教育と技能開発への投資、そしてパンデミックによる経済的影響への対応策に注力しています。これにより、シンガポールは持続可能で多様な経済基盤を築き、アジアにおける経済の中心地としての役割を強化しています。
これらの「シンガポール経済の最新状況」については、下記にリンクしたコンテンツ「【2024年版】シンガポール経済の最新状況|資源の乏しい都市国家が発展し続ける理由とは?」にて詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
3.「アジアのハブとしてのシンガポールの最新物流事情」を知る
グローバルロジスティクスハブとしての圧倒的な優位性
シンガポールは、金融・交通・情報・教育といった多岐にわたる分野のアジアのハブとして知られていますが、こと貿易および物流においては「アジアのグローバルロジスティクスハブ」としての地位を確立しつつあります。
シンガポールがそのような物流全般におけるグローバルハブとして位置づけられる理由としては、その地理的優位性およびハードインフラの整備に加えて、円滑かつ効率的な物流を実現させるために必要な制度が整っているということが挙げられます。
事実、世界銀行が発表している、世界の物流サービスの品質やインフラの整備状況などを評価・順位付けした報告書(物流パフォーマンス指標/ The Logistics Performance Index=LPI)において、シンガポールは常に上位にランクインしています(2007年と2012年のLPIランキングでシンガポールは世界1位)。
また、国として貿易に関わる制約も寛容で、輸出入の手続きも迅速に行えることが利点とされており、通関手続きの効率化も徹底されており、税関は10分以内に電子許可申請の90%を処理し、物理的な貨物の90%を8分以内に処理できるポテンシャルがあるとシンガポール政府が述べているほどです
これらの「ASEANにおける〝シンガポールの優位性〟〝シンガポール物流の重要性〟」については、下記にリンクしたコンテンツ「シンガポール物流の基礎知識 | グローバルロジスティクスハブとしての最新物流事情」にて詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
4. シンガポール進出に関する情報収集には2つの軸がある
この項ではシンガポール進出に関する情報収集の重要性について解説します。
アナタがシンガポールでのビジネスを志しているのならば、シンガポール進出に関する情報収集の必要性を感じているかと思います。
そんなシンガポール進出に関する情報収集においては、事前に2つの軸を意識することをオススメします。
シンガポール進出に関する情報収集には2つの軸がある
その2つの軸とは…
① シンガポールおよびシンガポールビジネス市場に関する情報をリサーチする
② シンガポール進出をサポートする支援企業(=ビジネスパートナー)の情報をリサーチする
…となります。
下記よりそれぞれの軸について見ていきましょう。
① シンガポールおよびシンガポールビジネス市場に関する情報をリサーチする
シンガポール進出における情報収集の項目としては、シンガポールの経済状態(GDPなどの経済成長率)、シンガポールの政治状況および軍事体制、シンガポールの社会全般(宗教・文化・国民性など…)や、シンガポールの法規制、外資規制などになります。
また、現地のインフラや物流状況、さらには現地の治安や労務問題など、それこそ項目をピックアップしたら枚挙にいとまがありませんが、いずれにせよ、シンガポールの政治や軍事の安定性、経済の成長度、社会の構造、自然環境を含めた、シンガポールのカントリーリスクについて、大まかでもよいので理解しておく必要があります。
② シンガポール進出をサポートする支援企業(=ビジネスパートナー)の情報をリサーチする
結論から言えば、シンガポール進出のサポート企業とは、アナタのシンガポール進出のビジネスパートナーです。
それこそスポーツでも勉強でも趣味でも、その道に通じた先達に教えを乞うことで、ひとりの時よりも、その状況は飛躍的に改善します。もちろん独学で何かを成し遂げることは己に大きな喜びをもたらしますし、人生のある時期には、一人で物事に対峙しなければならない時は必ずあります。
しかし我々が取り組もうとしているのは海外進出であり、これはビジネスです。ビジネスならば、安全にかつ効率よく成功を収めなければなりません。
ただでさえブラックボックスに満ちたシンガポールマーケットで成功するには、現地の様々な事情に精通した案内役(シンガポールビジネスパートナー)が必要です。
そんなアナタの目指すシンガポールマーケットのビジネスパートナーとなり得るのが、シンガポール進出のサポート企業なのです。
5. シンガポール進出に必要な情報を効率よくリサーチする方法を教えます!
ただ、シンガポール進出を支援してくれるサポート企業をリサーチするにも、それなりの時間と手間がかかることは否めません。
シンガポールビジネスを成功させていくためには、会社設立やプロモーション、物流など、様々な課題を乗り越えていかなければいけません。しかし、「どんなサービスがあるのかわからない」「一括で比較検討したい」...そうしたお悩みを抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
シンガポールビジネスに特化した「シンガポールビジネスを支援するサービス一覧ページ」の活用のススメ!
そこでご提案したいのが、あなたのシンガポール進出に必要な資料を無料でダウンロードできるサービス「Digima Libray」です。
「Digima Libray」なら、あなたの事業に必要な「シンガポールビジネスを支援するサービス」を効率よくリサーチすることができます。
シンガポールビジネスのサポート企業の提供サービス資料を、ひとつのページでまとめているので一括で無料ダウンロードも可能です。ぜひアナタのシンガポールビジネスのためにご活用ください。
6. 優良なシンガポール進出サポート企業をご紹介
貴社にピッタリのシンガポール進出サポート企業をご紹介します
今回は「シンガポールビジネスの基礎知識まとめ」と銘打って、日本企業としてシンガポールに進出する際に、これだけは知っておきたい3つの情報をまとめてご紹介しました。
「Digima〜出島〜」には、シンガポール以外でも、厳正な審査を通過した優良な海外進出サポート企業が多数登録しています。当然、複数の企業の比較検討も可能です。
「シンガポールを含めた海外現地に店舗を出店したい」「海外消費者に向けた越境EC事業をサポートしてほしい」「海外進出の戦略についてサポートしてほしい」「海外での事業計画立案のアドバイスがほしい」「海外に進出したいが何から始めていいのかわからない」…といった、多岐に渡る海外進出におけるご質問・ご相談を承っています。
ご連絡をいただければ、海外進出専門コンシェルジュが、貴社にピッタリの海外進出サポート企業をご紹介いたします。まずはお気軽にご相談ください。
(当コンテンツの情報について)
当コンテンツを掲載するにあたって、その情報および内容には細心の注意を払っておりますが、掲載情報の安全性、合法性、正確性、最新性などについて保証するものではないことをご了承ください。本コンテンツの御利用により、万一ご利用者様および第三者にトラブルや損失・損害が発生したとしても、当社は一切責任を負わないものとさせていただきます。
海外ビジネスに関する情報につきましては、当サイトに掲載の海外進出支援の専門家の方々に直接お問い合わせ頂ければ幸いです。
この記事が役に立つ!と思った方はシェア
海外進出相談数
27000
件突破!!
最適サポート企業を無料紹介
コンシェルジュに無料相談
この記事をご覧になった方は、こちらの記事も見ています
オススメの海外進出サポート企業
-
DAIHO
東南アジア事業の成長を現地から伴走支援
1989年にシンガポールで設立以来、東南アジアを中心に数多くの日系企業の海外進出と事業拡大を支援してきました。情報通信技術の普及や支援機関の増加により、過去に比べて多くの情報を容易に取得できるようになりましたが、本当に必要な情報は、依然として現地でその業界に従事する専門家にしか分からないという現実は変わっていません。
私たちは、東南アジアで長年培ってきた実績とネットワークを活かし、市場理解、海外展開戦略立案、拠点立上支援、サプライヤー探索、販路開拓(販売代理店探索)、M&A支援等、海外事業に関連する課題に対して、現地の提携先と密接に連携し、実践的かつ成果に直結するソリューションを提供しています。
私たちは、お客様の海外事業の成功を最優先に考え、貴社のパートナーおよびプロジェクトコーディネーターとして、貴社海外事業の発展に貢献いたします。 -
YCP
グローバル21拠点✕800名体制で、現地に根付いたメンバーによる伴走型ハンズオン支援
<概要>
・アジアを中心とする世界21拠点、コンサルタント800名体制を有する、日系独立系では最大級のコンサルティングファーム(東証上場)
<サービス特長>
・現地に根付いたローカルメンバーと日本人メンバーが協働した伴走型ハンズオン支援、顧客ニーズに応じた柔軟な現地対応が可能
・マッキンゼー/ボストンコンサルティンググループ/ゴールドマンサックス/P&G/Google出身者が、グローバルノウハウを提供
・コンサルティング事業と併行して、当社グループで展開する自社事業群(パーソナルケア/飲食業/ヘルスケア/卸売/教育など)の海外展開実績に基づく、実践的なアドバイスを提供
<支援スコープ>
・調査/戦略から、現地パートナー発掘、現地拠点/オペレーション構築、M&A、海外営業/顧客獲得、現地事業マネジメントまで、一気通貫で支援
・グローバル企業から中堅/中小/スタートアップ企業まで、企業規模を問わずに多様な海外進出ニーズに応じたソリューションを提供
・B2B領域(商社/卸売/製造/自動車/物流/化学/建設/テクノロジー)、B2C領域(小売/パーソナルケア/ヘルスケア/食品/店舗サービス/エンターテイメントなど)で、3,000件以上の豊富なプロジェクト実績を有する
<主要サービスメニュー>
① 初期投資を抑えつつ、海外取引拡大を通した円安メリットの最大化を目的とする、デジタルマーケティングを活用した海外潜在顧客発掘、および、海外販路開拓支援
② 現地市場で不足する機能を補完し、海外事業の立ち上げ&立て直しを伴走型で支援するプロフェッショナル人材派遣
③ アジア圏での「デジタル」ビジネス事業機会の抽出&評価、戦略構築から事業立ち上げまでの海外事業デジタルトランスフォーメーションに係るトータルサポート
④ 市場環境変動に即した手触り感あるインサイトを抽出する海外市場調査&参入戦略構築
⑤ アジア特有の中小案件M&A案件発掘から交渉/実行/PMIまでをカバーする海外M&A一気通貫支援
⑥ 既存サプライチェーン体制の分析/評価/最適化、および、直接材&間接材の調達コスト削減 -
GLOBAL ANGLE Pte. Ltd.
70か国/90都市以上での現地に立脚したフィールド調査
GLOBAL ANGLEは海外進出・事業推進に必要な市場・産業調査サービス、デジタルマーケティングサービスを提供しています。70か国90都市以上にローカルリサーチャーを有し、現地の言語で、現地の人により、現地市場を調べることで生きた情報を抽出することを強みとしています。自社オンラインプラットホームで現地調査員管理・プロジェクト管理を行うことでスムーズなプロジェクト進行を実現しています。シンガポール本部プロジェクトマネージメントチームは海外事業コンサルタント/リサーチャーで形成されており、現地から取得した情報を分析・フォーマット化し、事業に活きる情報としてお届けしております。
実績:
東アジア(中国、韓国、台湾、香港等)
東南アジア(マレーシア、インドネシア、ベトナム、タイ等)
南アジア(インド、パキスタン、バングラディッシュ等)
北米(USA、メキシコ、カナダ)、南米(ブラジル、チリ等)
中東(トルコ、サウジアラビア等)
ヨーロッパ(イタリア、ドイツ、フランス、スペイン等)
アフリカ(南アフリカ、ケニア、エジプト、エチオピア、ナイジェリア等) -
合同会社サウスポイント
アジアに近い沖縄から海外ビジネスをサポート
2017年7月日本・沖縄と海外の万国津梁の架け橋を目指して、企業の海外展開支援を目的として沖縄・那覇で設立。アジア・欧州を中心に沖縄県内・沖縄県外企業の海外進出・国際展開のサポートを実施しています。2022年7月には観光産業の伸びの著しい石垣市に八重山事務所を開設しております。
沖縄をハブに、台湾・中国・香港・ベトナム・タイ・マレーシア・シンガポール・インドネシア・オーストラリア・ニュージーランド・イギリス・ドイツ・ブラジル各国にパートナーエージェントを配置し、アメリカ合衆国・インドは提携先を設けていますので、現地でも情報収集、視察等も直接支援可能、幅広く皆様の海外展開とインバウンド事業をサポートしております。 -
株式会社東京コンサルティングファーム
【26ヵ国39拠点】各国日本人駐在員が現地にてサポートいたします。
弊社は、会計事務所を母体とした26ヵ国39拠点に展開するグローバルコンサルティングファームです。
2007年に日本の会計事務所として初めてインドに進出し、翌年ASEAN一帯、中南米等にも進出しました。歴が長く、実績・ノウハウも豊富にございます。
海外進出から海外子会社管理、クロスボーダーM&A、事業戦略再構築など国際ビジネスをトータルにサポートしています。
当社のサービスは、“ワンストップ”での サービスを提供できる環境を各国で整えており、特に会計・税務・法務・労務・人事の専門家を各国で有し、お客様のお困りごとに寄り添ったサービスを提供いたします。
<主要サービス>
・海外進出支援
進出相談から登記等の各種代行、進出後の継続サポートも行っています。月額8万円~の進出支援(GEO)もご用意しています。また、撤退時のサポートも行っています。
・クロスボーダーM&A(海外M&A)
海外企業の買収・売却による進出・撤退を支援しています。
・国際税務、監査、労務等
各国の税務・会計、監査や労務まで進出時に必要な業務を幅広く行っています。
・現地企業マッチングサポート
海外販路拡大、提携先のリストアップ、代理店のリストアップ、合弁パートナー探し等を行うことができます。TCGは現地に拠点・駐在員がいるため現地企業とのコネクションがあり、スピーディーに提携先のリストアップなどを行うことができます。