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【2018年版】タイ経済の最新事情 〜タイランド4.0で目指す未来〜

掲載日:2018年05月31日

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世界一の親日国として知られるタイ。ASEANの中では、「先進国」として数えられますが、高齢化による労動力の不足や経済力の鈍化が叫ばれています

本稿では、タイの一般情報や経済の特徴、更には日系企業のタイ進出のメリットについて見ていきます。

1. タイとは?

タイの一般情報

タイは、約6,500万人が暮らしている仏教国です。

首都はバンコクにあり、民族的にはタイ人が優勢です。

少数民族としては、中国から移り住んできた華人やマレー族が暮らしています。

言語はタイ語が公用語ですが、若い人を中心に英語ができる人が増加しています。

2016年には、プミポン国王が亡くなり、現在は、息子のワチラロンコーン国王が後を継いでいます。

タイの政治の仕組み

タイは、立憲君主制を採っており、国家元首は、ワチラロンコーン国王となっています。

また、総理大臣と国務大臣は、国王によって任命されます。現在は、プラユット・ジャンオーチャー首相が務めています。

タクシン元首相、タクシン元首相の妹・インラック前首相が務めていましたが、彼らは、強硬的な政権運営を行っていたこともあり、それに対するクーデターや反政府デモによって打倒されました。

その前は、タクシン・インラック兄妹は、タイを亡命し、現在は世界各国に滞在しています。

2. タイの経済の特徴

軍部が強い

タイは、軍部の圧力が強い国です。2014年のインラック政権下での軍によるクーデターから、軍事政権が成立しました。

現在の首相は、クーデターを指揮した陸軍司令官です。タイでは、1932年以降の立憲民主制への転換から現在まで、約53年間も軍が政権を担っています。

現在亡命中のタクシン氏・インラック氏は、非軍閥からも首相経験者は出ていますが、いずれも軍のクーデターやデモによって退陣に追い込まれていることから、いかにタイでの軍閥の勢力が強いかがわかります。

しかしながら、現在の軍事政権は、民政復帰のロードマップの策定、更には新憲法が国民投票によって可決され、民政移管への動きを着々と進めています。

タイランド4.0

2015年にプラユット政権下による経済発展計画「タイランド4.0」を発表しました。

この計画は、2036年までに一人あたりのGDPを13,000ドルまで上げ、高所得国の仲間入りを目指す計画です。その中で特に重視しているのは、


・次世代自動車

・スマートエレクトロニクス

・医療・健康ツーリズム

・農業・バイオテクノロジー

・未来食品

・ロボット産業

・航空・ロジスティック

・バイオ燃料・バイオ科学

・デジタル産業

・医療ハブ


といった10分野を掲げています。

特にデジタル産業は、「タイランド4.0」達成の鍵となるため、タイ政府は、上記の経済計画とは別に、「タイ・デジタル経済社会開発20ヵ年計画」を策定し、「デジタル立国」を目指します。

また、デジタル産業推進の為、情報通信技術省から新たに「デジタル経済社会開発庁」に改組されました。

3. 主要諸国・地域との関係は?

GDPの浮き沈みが激しい

タイは、ASEANの中でもGDPの浮き沈みが激しい国です。理由としては、タイは、輸出依存度が高いため、景気によって左右されやすい経済システムであることが挙げられます。

最近では、中国へ盛んに輸出がされていますが、中国の経済力鈍化に伴う輸出の減少が懸念されています。現在、中国でだけでなく、経済発展が著しいマレーシアやベトナムにも輸出にも輸出しています。

このように「チャイナリスク」が不安要素として挙げられますが、ASEAN輸出を拡大することによって、このようないリスクを回避できると考えられます。

また、ASEANの中でも、不況知らずのベトナムやこれから経済発展の機運が高まるミャンマーへの輸出を拡大することで、GDPの浮き沈みを防げるかもしれません。

いわばタイには、「リスク分散型」の輸出形態が求められると考えられます。

その他、タイでは、農業従事者が就業者の約4割を占めていますが、生産高は非常に低いと言われています。このため、農業における自動化や効率化を目指すことで、生産力の向上が可能になります。

内政が不安定

タイでは、軍主導によるクーデターや大規模な反政府デモが多く、内政が不安定であると言えます。

しかしながら、三菱UFJリサーチ&コンサルティングのレポートによると、タイ国民の政治意識や現地に進出している日系企業のアンケートにおいては、軍事クーデターはタイ経済に影響を及ぼさないことが示されています。

タイ人の政治意識は、強権政治や金権政治の打倒目的であれば、非合法でもよいという考えがあります。

また、「国家の不可分」「国王の神聖不可侵」「タイ人が信仰する仏教を国王が擁護する」という3原則があり、この原則が脅かされない限りは、軍事クーデターがタイ経済の影響を及ぼすことはないと述べています。

日系企業も3分の2以上が「クーデターによる経済の影響なし」と回答しており、さらにクーデターが多発しても、タイ社会や経済に中長期的な打撃を与えることはない、と述べています。

出所:三菱UFJ&リサーチコンサルティング(2016)「タイ経済の現状と今後の展望 ~短期的には危機の可能性小だが、中長期的には停滞の懸念もあるタイ経済~

高齢化が進んでおり、労働力が不足

ASEANの中で唯一高齢化が進んでいると言われている国がタイです。日本と同様、タイでは、高齢化による労働力の低下が問題とされています。

国際通貨研究所のレポートでは、この現象を「豊かになる前に老いる」と述べています。

参照:・国際通貨研究所(2017)「豊かになる前に老いるアジア

ASEANでは、ベトナムやマレーシア等の新興国の経済発展が著しく、これらの国々は、人件費が安く、更には若い労働力が豊富にある為、コスト的な面で考えると、タイよりもASEAN後進国への進出が魅力的だと言えます。

タイ政府は、労働力不足に対し、保育サービスの充実等による女性の就業機会の増加、高齢者の就業率の増加、外国人労働者の誘致といった施策をとっています。

この労働力不足に対し、どのようにアプローチしていくかが、「タイランド4.0」実現の鍵だといえます。

4. タイに進出するメリット

日系企業が多く、協力関係を築きやすい

タイに進出している日系企業は、世界でも5本の指に入る多さです。特に、首都のバンコクでは、約1,700社が進出しており、中国の上海に次いで最も日系企業が多い地域であるとされています。

この理由としては、インフラが整っている点、日本とFTAを締結している点、各種産業が発展している点があります。

日系企業が多いことから、競争も激しいと言えますが、裏を返せば、現地法人同士での協業や提携も十分にしやすい環境であることが言えます。

最近では、製造業より非製造業の企業が多く進出しています。特に外食産業は、多く進出している為、新規参入が難しい状況にあります。

一方、競争が少ない金融や「タイランド4.0」に見られるようなデジタル産業やITの需要は高いと考えられます。考えられるサービスとしては、Fintechや決済サービス等の需要が高いかもしれません。

「日本ブランド」の需要が高い

タイは、世界で最も親日国家として知られており、「日本ブランド」の需要は非常に高いです。この為、日系企業にとってもビジネスがしやすい点があるといえます。

日本料理屋がタイに多く進出している事実から、タイでは和食の人気が高いことがわかります。日本料理やファッション、更にはアニメや漫画、映画といったポップカルチャーが人気を博しています。

また、訪日旅行客も年々増加しており、昨年度は約98万人のタイ人が日本に訪れました。全体的に訪日観光客が年々増加していることから、タイからの観光客も増加すると思われます。

その為タイ進出だけなく、タイやその他ASEAN向けのインバウンド事業にもビジネスチャンスがあります。タイ人向けの広告や展示会を通じた訪日PR等で働きかけることができます。

5. まとめ

以上、タイの経済を中心に見てきました。ASEAN域内では、低成長・低インフレであることから「中進国の罠」にかかっているとも言われていますが、それでも年3%を超える経済成長を遂げています。

タイ政府は、2036年までに、平均経済成長率年5~6%を目指したい考えです。その為には、労働力不足を補うための施策の実現、デジタル化による生産力の向上が鍵となります。

日系企業としては、ITやデジタル技術を発信することで、タイの経済発展に貢献できる余地があり、今後も有望な進出国の一つには変わりありません。

6. 優良なタイ進出サポート企業をご紹介

今後も有望な進出先であるタイ。

タイに進出する際には、会社登記や現地のパートナーを探す必要があります。その際必要なのは、そのような手続きのサポートです。

「Digima〜出島〜」には、厳選な審査を通過した優良なタイ進出サポート企業が多数登録しています。当然、複数の企業の比較検討も可能です。

「タイ進出の戦略についてサポートしてほしい」「タイでの事業計画立案のアドバイスがほしい」「タイに進出したいが何から始めていいのかわからない」…といった、多岐に渡るタイ進出におけるご質問・ご相談を承っています。

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(引用文献)
・外務省「タイ王国基礎データ
・三菱UFJ&リサーチコンサルティング(2016)
タイ経済の現状と今後の展望 ~短期的には危機の可能性小だが、中長期的には停滞の懸念もあるタイ経済~
・国際通貨研究所(2017)「豊かになる前に老いるアジア

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